「3日目は餅を削って入れるとトロトロ感を演出」その日、カレーライスができるまで いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
3日目は餅を削って入れるとトロトロ感を演出
本日は夏至 一番夜が短い日にこういう真逆の夜のイメージを纏う作品を暗い部屋で観るのも一興
流石、リリー・フランキー、こういうくたびれた小心者の演技は群を抜いている それでいて醸し出されるカインドネスが暗い画柄から滲み出て、まるで辺境の地の様な体を演出している
3日前からカレーを作りつつ、流すラジオは聴取者参加型の番組 吉田照美の軽いジョッキー感が場を和まし、ふいに読まれる送ったネタ 自分もバカの付く程ラジオ大好きジジイだが、サイレントリスナー故、こういうネタが読まれるという嬉しさは分らない しかし、主人公の初老男はとてもそれが大事な事だと思う なぜなら、別居している妻がヘビーリスナーなのだ
そして後半は、不治の病らしきことで亡くなった息子との会話 ことある事に遺影は倒れる それは主人公と対話をしているかのようなタイミングであり、そのファンタジーも興味深い演出である 我が子を助けられなかった贖罪に、同じような病の子供の治療費の募金を手伝う等、この男の誠実さ、真摯さが心締め付ける そして、3日目、ラジオで読まれたネタは、昔我が家で妻が行なっていた、カレーピラフの話 そう、妻は聴いていてくれた 不意に電話が鳴り、妻から・・・ 2日間降り続いた雨は、3日目ようやく晴れ、そして久しぶりの食卓には3つのカレー、そしてドアベル・・・ ラストはハッピーエンドで終わるのは、開放感を感じさせてこのエンディングも綺麗である ワンシチュエーションドラマとして上手くまとめてくれた内容であった
2ターン目 DVDは何回も観れる利点がある
セロリ、トマト、そしてアイボリーは何だろう? 竹の子かと思ったのだが違うようだ
誰か知っている人がいたら教えて欲しい
改めて分ったこと 今作は優しく哀しい怪奇映画だということ このジャンルを選択した制作陣に改めて敬服したい