「欲求に忠実であれ」ビルド・ア・ガール JJJJJさんの映画レビュー(感想・評価)
欲求に忠実であれ
ストーリー展開が終盤を迎えるまで軽くて物足りなかったのですが、それもその筈、主人公はまだ16歳な訳であり、どん底に落ちてから初めて物語の意味が深まってくるのです。主人公が失望する度にMs.Bの「自分を抑えなさい」という忠告が蘇ります…。けれど、男とヤリまくったこともお父さんのレコードを撃ったことも彼女に後悔なんてないはず。欲望こそが変化を生む力であり、最後のメッセージ通り自分という謎は解けません。全力で彼女を肯定したいです。
私事ですが、昔、年下の女の子を好きになった事があり結局上手くいかなかったのですが、ジョン・カイトの「君を扱うには僕は若すぎる」という台詞で靄が晴れた気がしました。
ついついジョアンナをブックスマートのモリーと比較してしまい、あの太々しさからまたブックスマートを見たいなと思ってしまいました。2人とも根本は同じで魅力的。ビーニー・フィルドスタインさんの次回作が観たいな。
最後に作品の感想ではないのですが、主人公がお父さんをバカにされてそれに反論するシーンにて、横に座ってたおじさんがずっと泣いていました。お父さんならではの涙腺ポイントだったのだと気付かされましたし、人の心が動くところを見れて映画館で映画を観ることの価値を感じました。
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