「アメリカの田舎町もパンク(の精神)が似合う」ディナー・イン・アメリカ kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカの田舎町もパンク(の精神)が似合う
アメリカの田舎町でくすぶってる若者の青春映画ってなぜだか面白い。田舎の閉塞感や保守的な思想や将来の不透明感にあがき、道を切り開こうとする姿が好きなんだろう。
好きなバンドの推しメン(とは知らずに)を匿うことになった女性のラブストーリーなのに、やはり強く感じるのは閉塞感や保守的思想への反発だった。だから、サイモンのバンドがパンクという設定もわかる(音楽的にはパンクではないけど!)。
サイモンにしてもパティにしても「わかりあえる誰か」を求めていたってこと。何かのきっかけでわかりあえる瞬間ってやっぱりいい。相手が犯罪を犯していたり、多少破天荒なやつでも構わない。そんな感情は人生において貴重だ(たとえ将来失敗するとしても)。
話としては別にどうってことないかもしれない。盛り上がりには欠ける。でもあまり気にならなかった。汚くて、お下劣で、ラリってるシーンでとにかく笑ってしまったから。あんなに破天荒に見えるサイモンも近親相姦的なものには拒否反応を示すってところが面白い。
個人的には、リー・トンプソン(世代的にはBTTFのマーティンの母親役がかわいかった)が出ていたのも笑えた。あんなレコードかけてあそこでしようとする!?
後で確認したらパティの母親役も「24」シリーズのクロエを演じていた女優だった。懐かしい。
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