劇場公開日 2022年4月1日

  • 予告編を見る

「意外と浪花節」TITANE チタン タカシさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0意外と浪花節

2022年4月2日
Androidアプリから投稿

悪の法則のファックシーンに感動した身からするとこの映画ではその更に先を行く。最初の20分は復讐するは我にありを女性にしたみたい。友人はその凶暴性の理由が分からなかったと言っていましたが、最初は身の危険を感じて、2回目は憐れみを持たれた逆上かと思いました。その後は流れに身を任せて。そこからサバイバルとして挑戦するのが異性への身代わりとはかなりハードルが高い。これはどう見れば良いのだろう。ドラマのサスペンスとして面白いといえばそうだが、男性になりたい願望なのだろうか、そう捉えると暴力も理解はしやすい。その目的を選んだときに主人公の行動が一気に受け身にならざるを得ないので、映画として萎んでしまうなという危惧があったのですが、ジジイがなかなかに見応えのあるジジイでイライラしながらステロイドを打つのは、自らの老いへの恐怖ということかな。そりゃ子供を持ったことがあるオジサンなんだから性別については最初から確信犯のように思う。簪とサラシなんて五社監督の映画みたいで面白い。何が出てくるかは引っ張りまくったので人型の時点でちょっと攻めが足りないと思ってしまう。いっそトランスフォーマーみたいなのでもいいのに。
考え方によっては東京物語みたいな映画だ。

タカシ