フランス
解説・あらすじ
2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作品。
2021年製作/134分/フランス・ドイツ・イタリア・ベルギー合作
原題または英題:France
スタッフ・キャスト
受賞歴
第74回 カンヌ国際映画祭(2021年)
出品
コンペティション部門 | |
---|---|
出品作品 | ブリュノ・デュモン |
2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作品。
2021年製作/134分/フランス・ドイツ・イタリア・ベルギー合作
原題または英題:France
コンペティション部門 | |
---|---|
出品作品 | ブリュノ・デュモン |
レア・セドゥが好きなので、それだけで満足だったけど。
しかし、このジャーナリストはいまいち何を考えてるのか確かによくわからない感。情緒不安定だし。
そして彼女の鬱の理由はいまいちわからない。辞めても写真撮られるし。
フランスの精神分析、いかにも駄目そうなのはあんな感じか。
この取材のスタイルが嫌い。ヤラセ満載。もう精神状態おかしいし。
そもそもレア・セドゥが病気の役多いし。
テレビに戻ったのも反動でしかないことは、ストーカー男へのすごい表情でわかる。それにしても、精神分析効かないんだな。
あの女性スタッフがそもそもクソなんだ。いつかは起こることだった。そしてあの女性スタッフに乗せられて、こうなった。テレビ業界のゴミダメ女。テレビそのものがそうなのだろう。そして彼女は悩む力も奪われていくのか。
7/14はバスティーユ牢獄襲撃事件つまりパリ祭。
で、この映画。
最初、相変わらずのフランス映画として見ていたが、なんかおかしい?
と感じて、本質が理解できた。
ネタバレ
全部
フェイクだったんだ。
そして、考えて見れば、少年の事故もフェイクでなければならないはずなのに、現実として受け止めなければならない。
そして、最後に目にするのは恐ろしき犯罪。その妻を彼女は取材する。
初老の女性は
「人は変われると信じないと」
「どう言う意味?」
「人は変われる」
「おめでたいわね!」
「変わったと思っていた。20年前だもの」
「信じるの」
「私は怪物と暮らしていた。それが事実です」
キャラスターとして言葉がつまる。
少女の非業の死と言う事実を彼女真実として伝えなければならないと思い直す。
やはり、映像の魔術師なんだよ。最後は小津安二郎みたいだね。
利他的であるより利己的であるほうが、ずっと「富」とか「安心」を得られるという価値観がフランス(=われわれの社会)を覆っている。
同時に 私たちの頭の中には、「温かさ」と「冷たさ」のボタンがあって、いつもどっちを押そうか天秤にかけている。
困っている相手に利他的な気分で温かいボタンを押すときは矛盾はないが、利己的な気分で温かいボタンを押してもそのボタンには愛と暴力が混在されているので破綻する。
愛と暴力の混在によって、私たちの共感力もまた矛盾を孕んで成立しているようだ。
「右翼か左翼か」なんて単純に分けられない。微妙なグラデーションで語り合わなければ理解なんてできない。
では「悪かった、でも愛してる」のセリフは?
は?そんなグラデーション知るかよバカってなるよね。
最悪のラストで残ったのは 「今」と「ここ」だけ。
もはや成長も理想もない。現在は延期できない。だから苦しい。
レア・セドゥの怪演とファッションを観るだけで価値あり!