「令和最新版SATC IN オスロ」わたしは最悪。 CINE LADAさんの映画レビュー(感想・評価)
令和最新版SATC IN オスロ
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恋愛映画なんて滅多に観ないものだから、心をどこに置いて臨めばいいかわからないのである。恋愛観なんて人それぞれだし、その価値観が合わなければ共感なんて出来ない。人生にも恋愛にも移り気な主人公が何をしても何を言っても心には響かない。残念ながらそれが感想。
おそらく女性の方が相性が良さそうな作品だ。ノルウェーに令和も平成もないのだが、その題材や環境は、まるで令和最新版。そして、クセの強い女性が恰好良さげに生きる姿はSATCのそれなのだろう。いや、ほとんど観たことは無いんだけど…。
妻と二人で観覧し終え、併設された喫茶店で感想を言い合う。彼女からも同じタイトルの名が出たから、凡そ間違ってはいないのだろう。しかし、この時間を経ることで、特に響かなかった作品をもう一度観たくなったのだ。
移り気な自分と隣にいるプロフェッショナル。仲間とのクリエイティブな会話にゲンナリし、医者の振りをしてみたり、子連れの常識に振り回されたりする。漫画家からの賞賛に頬を赤らめ、カフェ店員の賛美は怒りの対象にすらなってしまう。この話の主題はコンプレックス。そう捉えると、まったく違うユリヤの姿が浮き見えてくるのだ。
そして、自信を与えられなかったと嘆くアクセルが、最期の姿を通して彼女に何かを与えられたとしたら…?映画を観終えた数十分後に鳥肌が止まらなかった。やはりもう一度観なければいけないようだ。
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