アネットのレビュー・感想・評価
全128件中、81~100件目を表示
どう受けとめたらいいのか。
レオス・カラックスのファンの女性に薦められて鑑賞。
ミュージカルファンです。登場人物が突然歌い出したり踊りだしたりするとワクワクするミュージカルファンです。
カラックス作品は初めて観ました。
オープニングにワクワク。途中からあれ、ちょっとちがうぞ。もっとぶっ飛んだミュージカルかと思ってました。もちろんぶっ飛んではいましたが。
でも楽しめました。
友達や見知らぬ人には薦められるかな?
チャッキーが、ちがう、アネットが産まれてくるまでが長い、もう少しテンポよく短くすれば万人受けするのに。でもそれじゃダメなんですよね。
アダム・ドライバーすごいな、好きにはなれないけど。
マリオン・コティアールのピアフ観たくなりました。
水原希子もっと出てるのかと思った。
古舘さん、短い出番なのにシーンさらっていきましたね。
以下余談(今までも余談でした)
30年以上前に米国に住んでた時、お笑いブームというか、TVでスタンダップ・コメディの番組をよくやってた。映画に出る前のエレン・デジェネレスやジョン・レグイザモ、トレーシー・ウルマンらが出てて、英語があまり解らないなりにも面白かったなあ。今でも覚えてるから。
30年経つと笑いも変わってくるのか、ヘンリーのステージ全然笑えなかったや。
30年ぶりに「リトルショップ・オブ・ホラーズ」観た。ぶっ飛ん出るけど良くできたミュージカルだったな。今見ても面白いや。スティーブ・マーティンとビル・マーレーのイカれっぷり最高だし、なんと音楽がアラン・メンケンだった。リトル・マーメイドや美女と野獣より前の作品。楽曲が全部耳に残ってるはずだ。
大好きなぶっ飛んだミュージカルです。
ぶっ飛んだ作品と、ぶっ飛んだ人が作った作品とはちがうってのがわかりました。
よかった
子どもが人形でびっくりした。育児がノーストレスに描かれている。いくら歌がうまくても子どもを見せ物にするのは引く。
アダム・ドライバーのお笑い芸人ぶりが煽り芸で、さっぱり面白くない。
後から『スパークス・ブラザース』を見たのだが、そっちを先に見ていた方がより音楽や映画とスパークスとの関わりに思いを巡らせながら見ることができて楽しかったはずだ。
スタンダップコメディて何
死の欲動
エキセントリックな作風で合わなかった
いまいち納得感がない?
ダークなおとぎ話
観る人を選ぶ映画だなと。
アダム・ドライバーの存在感はすごいけども。
内容はあまりないというか、(話はわかるが)意図がよく分からない「ダークなおとぎ話」。
アネットが両親からの呪縛が解けるまでは、人形で表現しているところは、「心が操られているのかな?」などと理解しようとつとめたものの……
置いてけぼりくらったような、微妙な表現とも感じたり。
歌の破壊力があって、曲を担当した「スパークス」には興味がわきました。
ただ、ミュージカルになってないというか、パンクロックの調子でセリフを叩きつけてるだけにも思えて、そのあたりがより置いてけぼり感を増したような。
生まれてくるアネットを取り上げる医師を古舘寛治に似た人が、アダム・ドライバー演じるヘンリーを告発する女性達の一人が水谷希子に似た人が演じているな……
ってぼうーっと観ていたら、エンドロールのクレジットで、本人だったから驚きました。
各国でロケもやっていて、日本も出てきましたよ。
アンとヘンリー
子どもを持つ親なら死にたくなるようなラスト
なお私はあまりに辛すぎて鼻水垂らしながら泣いてしもうた。
愛情がよくわからないまま夫&父親になってしまった男の栄光と転落を描いた映画。コメディアンというちょっと癖のある自分の仕事に対し、オペラ歌手である妻の拡張高い世界との落差。
なお、この主人公が落ち目になった理由が、果たして過去の悪行故なのか、大物の妻と結婚したことにより保守的なネタが求められるようになったためか、パッと見ただけではどちらかわからない。
さすがはレオス・カラックス。…いや、スパークスが凄いのか。
てか古舘寛治、お前そんなとこにおったんかい。
キャッチコピーは大体冒頭あたりの話のことでしょうか(困惑)
いろいろと考えさせられる話でした。
サントラ買ってきます。
レオス・カラックスの「告解」か?
レオス・カラックスの映画は基本的には私小説的な自分自身の告白と理解すると、わかりやすくなる。それは『アネット』も同様で、主人公のヘンリーの(アンとの恋愛に関する)高揚感、(アネット誕生の)喜び、(観客から見放された)焦燥、(アンの成功に対する)嫉妬、(アンの死に対する)罪悪感、そして(指揮者殺しによる)破綻は、カラックスの人生と重ね合わせるとよくわかる(ような気がする)。ヒロインのアンは、その前半は(カラックスと別れて大成功した)ジュリエット・ビノッシュで、アネット出産後とお亡くなりになったあとの亡霊は(カラックスの亡き妻の)カテリーナ・ゴルべワか?指揮者は(かつての親友で撮影監督であった)ジャン=イブ・エスコフィエか?アネットは娘のナースチャ・ゴルべワ・カラックスか?ヘンリー(≒カラックス)は、アン(≒カテリーナ)と指揮者(≒エスコフィエ)を「殺した」ことについて、アネット(≒ナースチャ)に「お前には愛がない」と罰せられたいのか?もしそう考えることができるのなら、『アネット』は、カテリーナとエスコフィエに対する罪悪感を「ダーク・ファンタジー・ロック・オペラ」なるよくわからないながらも、観客に受け入れやすい(?)形であらわした彼独特の「告解」のなのかもしれない。もっともそうだったら、「見知らぬ人には気を付けて」「でもよかったら、知らない人にもこの映画を伝えてね」(『ポーラX』の興行的不振を踏まえている?)と最後にちょうちん行列で訴えるカラックスの業は相当に深いとも言えるし、恥を忍んでここまで自身をさらけ出したという意味では、温情的な観点からはカンヌの監督賞も妥当だったであろう。
もっとも、カラックスの人生にまったく関心がない普通の人にとっての問題は、映画の完成度である。この点についてはアダム・ドライバーが致命的であり、なぜ彼を(かつてのドニ・ラヴァンのように)カラックスが自身の代理として選んだのか分からない。だいたいヘタレWannabe「カイロ・レン」にこんな業の深いカラックスの代役は務まらない。カラックスのいつもの癖で自分の思い全開の映画なのはやむを得ないとはいえ、ドライバーの調子の狂っただみ声の歌を延々と聞かされる観客の身についても少しは考えてほしかった…(とはいえ、ドニ・ラヴァンはもっとあり得ないが)。なお、美魔女なマティオン・コティヤールの歌声は(幽霊になっても)よかった。その点で、映画としての完成度を考えたら☆3つ。もっとも、カラックスの映画(特に『ポーラX』)が好きな人にとっては☆5つかもしれない。
奇を衒いたい
待ってました
待ちに待ったカラックスの新作。
ミュージカルをよく知らない私だけど、カラックスの仕掛けがほんっと面白かった。
アダムドライバー、マリオンコティアールは間違いなく当代きっての名優だ。演技が本職の彼らが、本職ではない歌を歌う。
すると、役との不思議な距離感が生まれ、わずかな指の動き、眼差しに生身の人間としての慎み深さのようなものが立ち上り、素晴らしいと思った。
女神との愛を手に入れながら、破滅を欲望する人間の深い溝。ヘンリーは神から逃走するように大きなバイクを走らせ、次第に自身の愚かさを露呈する。
闇或いは魔の領域に突入したヘンリーの嵐の航海のシーン。世界は自らを起点として絶えず自分自身を生み出しながら変化していく。
その世界(舞台)全体こそが神なのだから、我々は息を止めて映画を観なければいけない。
母は、彼岸の境界からアネットの歌声に蘇るが、アネットは自分にとっては別世界である父が作った世界を体験させられる。ついにスーパーボールのハーフタイムショーで大団円を迎え、前へ進む物語は終焉する。
これまで仮の姿であった化身が輝きをもって出現し、ついに父に別離を告知する。
こうした「物語」は、小説、演劇、オペラ、映画、漫画などに数多く作られる。マリオンコティアールはオペラの物語の中で何度も死んでいた。
一方スタンドアップコメディは「物語」をぶち壊す芸だ。シニカルに痛烈に。
多勢の観客を前に、いかなる危機と裂け目が生じるかを体現するように、ヘンリーもショーの中で何度も死んでいた。
髪を切った囚人姿のヘンリーの中心が、スッと静寂感に包まれていたのが印象的。
カラックスは生ぬるいところがない。
オープニングが最高だった
面白いけどどこか他人事。
今回はコメディアンとオペラ歌手の恋、結婚、家庭、崩壊までをロックミュージカルで語ると言う趣向。曲と原案はスパークス(アルバムほとんど持ってます)彼らがどこでどう繋がったのか分からないけど、面白い組み合わせだなと思った(映画スパークスブラザーズで解明)
自分は初期の3作は大好きだけど「ポーラX」あたりからピンと来なくなった。彼の映画は話の真ん中を貫くドラマチックな強い衝動があって初めて特有の外連味が生きるのだと思う。いつもイメージは素敵だなぁと思うんだけど近作は仕方なく話を進めている感じ、冷めた感じがしてのめり込めなくなってしまった。ドニの時の様にアダム ドライバーにもっと自身を投影してどんどん追い込んで行けば良かったんじゃないかと思った。
深呼吸して
ダークなおとぎばなし、評価が分かれるでしょうね。だいぶ癖が強いので万人受けする作品ではないけれど、新しい世界観を見せてくれる作品でもあるので見て損はない作品です。
本作はロック界で50年のキャリアを持つ兄弟バンド・スパークス(ロン&ラッセル・メイル、二人のライブ映像とともに振り返る「スパークス・ブラザーズ」も現在公開中)が、ストーリー仕立てのスタジオアルバムとして構築していた物語を原案に、映画全編を歌で語り、全ての歌をライブで収録している。
本作、最初っから最後までずーっと歌っています。
そしてスパークスの音楽スタジオで収録するオープニングから、エンディングの始まりの挨拶と締めくくりがあってメリハリが効いていて思いのほか良かった。
特に物語が始まる前の音楽スタジオからの映像が今から何が始まるんだろう、何を見せてくれるんだろうと、ワクワクさせてくれる。
芸術的で創造的、凡庸でいて新しい。そして切なくって悲しいロックなオペラ…。
赤ん坊のアネットが木彫りの操り人形ってところがなかなか斬新。赤ん坊を取り上げる産婦人科医が日本の俳優•古舘寛治を持ってくるのも面白い。
ラストでようやく、その意味が分かるのだが、アネット役の子役が超絶可愛くて演技も上手い!
それにしても、ヘンリーとアンが住んでた庭付きの家が素晴らしく素敵だった。
全128件中、81~100件目を表示