「We love each other so much.....」アネット ぷにゃぷにゃさんの映画レビュー(感想・評価)
We love each other so much.....
破滅型の男の愛と喪失の物語。
アダム・ドライバーがこんなにできるヤツとは、知らなかった。スター・ウォーズのどよーんとしたイメージしかなかった。スタンダップ・コメディの舞台、がんばったねー。イケイケの時の舞台と、そうじゃない舞台、演じ分けていた。笑いってやつは、なんと繊細なんだ。ヘンリーは観客が変わったと思っているけど、本当は自分が変わったんだと思う。でも、分析もしたくないし、方向転換する努力もしたくない。それじゃ落ちていくだけだな。顔のアザが最初は薄かったのに、だんだん濃くなっていく。心の闇が深まるのと共に。
アンは努力家だ。子供の頃から声を鍛え、常にのどを気にしている。どうしてヘンリーを好きになったのか、よくわからないが、きっと自分でもわからなかったかもねー。気づいたら沼にはまって、身動きできなくなってしまったパターン? ヒロインがラストで死ぬオペラ、主役を演じるアンは、舞台の上で何度も死ぬ。暗示的だ。ヘンリーの回想であっさり流されてしまったが、さまざまなオペラの衣装、もっときっちり見たかったー。
あと、アネット役の子は、なんですか、天才ですか!? 2014年生まれ、撮影時6才くらい? こりゃ参った。脱帽。
古舘寛治さんが意外な役で登場、水原希子、福島リラがちょい役で出た。みんな歌ってた。どんな縁でオファーが来たんだ?
指揮者のサイモン・ヘルバーグは、どこかで見たと思ったら、「マダムフローレンス」だった。こちらでも伴奏してたな。指揮者が独白しながら、音楽の盛り上がるところで話を中断し、律儀に「失礼」と言うのがおもしろかった。この人、良心の呵責を感じながらも、結局音楽の魔力に抗えなかったね。
スパークスの映画を観たばかりなので、メイル兄弟が出てきただけで、うれしくなってしまった。ロン兄さんがシャキシャキ歩いてるよ! 70後半だというのに! 2人で作詞作曲しているらしいが、「We love each other so much」のメロディは、完全に刷り込まれた。しばらく鼻歌で歌ってしまうわ。「私達はとても愛し合っている」という平凡な一文を、よくぞこれだけロマンティックにしたことよ。イントロとエンディングも多幸感に溢れて、とても良かった。いやー、ホントに映画ができて良かったー。
おはようございます♪
こちらこそ、拙いレビューに共感ありがとうございました。
ぷにゃぷにゃさんのレビューは、本当に集中して観てらして、
自分の言葉で書かれているのですごく伝わりました。
一回の鑑賞で、タイトルの曲まで口ずさむほど覚えてしまうなんて、
驚きでした。
スパークス兄弟の映画も事前にご覧になって予習もしてらしたのですね。
(水原希子は全然分かりませんでした)
「ポンヌフの恋人」は30年前ですものね。
覚えているのはポンヌフ橋の花火と、ビノシュと汚らしい男の子の顔とか位です。でも忘れ難い映画です。
もうどこも配信していませんでした。
ぷにゃぷにゃさんのレビューや鑑賞作品の選び方もとても素敵です。
遅くなりましたが、「コンフィデンスマンJP」にコメントありがとう
ございます。
古沢さんの多作ぶり、ちょっとwikiを読んでびっくり。大河は苦戦してるんですか?
大河は最近観ていないんですよ。
長々とすみません。
おはなし出来て良かったです。
臨場感あふれるレビュー、
勉強になります。
さすが映画館でご覧になったレビューですね。
アネットの役の女の子は6歳?!
感情表現こどもじゃないですね。
(脱帽して反省しました)
ぷにゃぷにゃさん、阿部サダヲのにコメントアリガトウございます。「アネット」は私は息止めるほど、にならなかったので、阿部サダヲくんので息止めしました!
スパークスって何?で見ました。残念~!アダム・ドライバー、私もスター・ウォーズでは❓️でした。でも、グッチとかこの映画とかどんどん奥深い役者になってると思いこれからも楽しみです。