「深呼吸して」アネット あささんの映画レビュー(感想・評価)
深呼吸して
ダークなおとぎばなし、評価が分かれるでしょうね。だいぶ癖が強いので万人受けする作品ではないけれど、新しい世界観を見せてくれる作品でもあるので見て損はない作品です。
本作はロック界で50年のキャリアを持つ兄弟バンド・スパークス(ロン&ラッセル・メイル、二人のライブ映像とともに振り返る「スパークス・ブラザーズ」も現在公開中)が、ストーリー仕立てのスタジオアルバムとして構築していた物語を原案に、映画全編を歌で語り、全ての歌をライブで収録している。
本作、最初っから最後までずーっと歌っています。
そしてスパークスの音楽スタジオで収録するオープニングから、エンディングの始まりの挨拶と締めくくりがあってメリハリが効いていて思いのほか良かった。
特に物語が始まる前の音楽スタジオからの映像が今から何が始まるんだろう、何を見せてくれるんだろうと、ワクワクさせてくれる。
芸術的で創造的、凡庸でいて新しい。そして切なくって悲しいロックなオペラ…。
赤ん坊のアネットが木彫りの操り人形ってところがなかなか斬新。赤ん坊を取り上げる産婦人科医が日本の俳優•古舘寛治を持ってくるのも面白い。
ラストでようやく、その意味が分かるのだが、アネット役の子役が超絶可愛くて演技も上手い!
それにしても、ヘンリーとアンが住んでた庭付きの家が素晴らしく素敵だった。
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ニコさんのコメント
2022年4月9日
あささん、コメントありがとうございます!
人間アネットは、人形だったのはそういう意味か!というのと、ドライバーと渡り合うこの子の舞台度胸よ!という驚きで揺さぶられました。
二人の家などの舞台美術もさすがのセンスでしたねー。