ソウルメイト 七月(チーユエ)と安生(アンシェン)のレビュー・感想・評価
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連ドラ見てたような気分
面白かったー! 舞台は広いのに(なにせ中国だから)そんな狭いとこでこしらえた三角関係が大人になっても続くの!?みたいな感じとか、ダイナミックな展開とか音楽の使い方とか、90年代ドラマっぽくてたまらん。銀行に彼氏が来てプロポーズするところのクサいセリフのやりとりとかね!
このエモいドラマのど真ん中にいるのが女と女っていうのがめちゃくちゃツボ。七月の母が、恵まれた人生を送っているように見えるのに、シビアなことをさらっと言うのがまたいい。女に生まれただけで地獄みたいな言いようなんだが、パパの立場は笑。
最後、「七月と安生」という小説がなぜ書かれたのか、その理由がよく理解できて、胸が熱くなる。
二人のビジュアルもお芝居も素晴らしかった。お互いがお互いのようになりたかった女の子たちだから、途中でいろいろと変化があるんだけど、どの段階の彼女たちもキャラクターや生き方をビジュアルやお芝居がめちゃくちゃ反映してて首がもげそうにうなずくよ。
安生を演じた周冬雨さん、決して派手ではないパーツ全部が小作りなお顔立ちで、メイクで変身感がすごいし、急に子どもみたいな顔をするときがあってずるい。七月役の馬思純さん、加藤ローサさんとか今井絵理子さんみたいな甘い顔立ちなのに、ショートが似合ってはっとする。このキャスティング、神がかりじゃなかろうか。あと、お名前(に使われている漢字)がイメージ通りで中国芸能界すげえな。
女性は嘘ばかり、、、
共鳴
13歳で「初めて選ばれた」少女の26歳までの付いて離れての友情物語。
上海で暮らす安生に七月作の大人気ネット小説「七月と安生」の映像化の為、七月を探す映画会社から連絡があり、その後、偶然安生と再開した2人のことを知る家明がネットで小説を読む形で13歳からのことをみせて行くストーリー。
あまりにも違うタイプの2人だけど、互いに惹かれ合い意気投合していくと共に家明との出会いから成長と共に、方や奔放に、方や飲み込み、すれ違い交差し衝突し…。
自分とは性別が違うからか、不安定だったり、依存したり、仲が良いのにどこかドロっとした感じは理解出来ないところもあるけれど、どこかで気を遣っているのか譲っているのか共感出来るものも多く少々胸が痛かったり切なかったり。
最後は両親がいたら成り立たない筈なんだけど、そこはあくまで小説ということで飲み込んでみましょうね。
ないものねだりだったのか、感化されたのかはわからないけれど、変化して新たな姿をみせる2人の関係が悲しく哀しく温かく響いた。
どうでも良いけれど、安生が時に森山未來に時に武田梨奈に見えてしまってしょうがなかったのは自分だけ?
構成が悪い…
譲るって。。。ね。
少年の君の予告編を見て、この作品に興味津々。。
ヒロインの彼女、年齢不詳、素晴らしいね。。。
譲ると思う時点で、人は優位に立つよね。。
譲られた瞬間に愛を信じられなくなってしまう。愛されていないと思い込む。。
この作品を観て改めて、私にとってのベスト作品って何だろう?と考えてみた。
自分なりに考える事ができる作品は心に残る。
この作品において伝えたいものがあるとすれば、人生においての優先順位。
子供の心を一番に考えると、罪悪感や好奇心、そして真実を伝える事が幸せに繋がるとは思えない。
大人になって受け止められるようになってからでも遅くない。
硝子のように繊細で傷ついていることを認識できない年頃の子供の心は護らなければ。
時として恋愛よりも友情が勝つのは守る人がいるから。。なのかもしれない。等と。。
勝手に想像して、違う作品にしてしまう。。そんな事も映画を名作にする私なりの鑑賞方法にあるのかも。。
与える
周冬雨が出てるからと中国の機内で英語字幕で見たのが初見、筋をきちんと理解できなかったが力作であることは理解できた。「少年の君」も大好きだしちゃんと理解しようと20220125に配信で鑑賞。冬雨うまいなあ。
主役二人の、互いに相手を大切に思いやる気持ち、が故の行き違い、翻弄されるばかりの男、過ぎてゆく時間、変わる背景。配信だけど映画ならではの興奮を味わいました。
時制と事実と小説とを往来する構成や、シーンを隠す晒す具合が本当に絶妙でさらに映像も美しく配色も画角も多彩で飽きさせない。新人監督の一作目にしてきちんとお金も使っていて貧乏臭さもない。
監督デレク・ツァンは香港の鶴瓶ことインファナル・アフェアのエリック・ツァンの息子、つまり香港人。だから舞台と役者が大陸でも原題の「と」は「興」みたいな繁体字。簡体字では「与」でどちらも意味はgiveではなくてandなんだけど…、お互いに色々な影響を与え合うふたりという意味で、日本語の意味でも通るなあと。深いね。
ちなみに配信で見た予告編には本編にないカット満載なのでぜひ鑑賞後にも見てください。
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