「与える」ソウルメイト 七月(チーユエ)と安生(アンシェン) またぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
与える
周冬雨が出てるからと中国の機内で英語字幕で見たのが初見、筋をきちんと理解できなかったが力作であることは理解できた。「少年の君」も大好きだしちゃんと理解しようと20220125に配信で鑑賞。冬雨うまいなあ。
主役二人の、互いに相手を大切に思いやる気持ち、が故の行き違い、翻弄されるばかりの男、過ぎてゆく時間、変わる背景。配信だけど映画ならではの興奮を味わいました。
時制と事実と小説とを往来する構成や、シーンを隠す晒す具合が本当に絶妙でさらに映像も美しく配色も画角も多彩で飽きさせない。新人監督の一作目にしてきちんとお金も使っていて貧乏臭さもない。
監督デレク・ツァンは香港の鶴瓶ことインファナル・アフェアのエリック・ツァンの息子、つまり香港人。だから舞台と役者が大陸でも原題の「と」は「興」みたいな繁体字。簡体字では「与」でどちらも意味はgiveではなくてandなんだけど…、お互いに色々な影響を与え合うふたりという意味で、日本語の意味でも通るなあと。深いね。
ちなみに配信で見た予告編には本編にないカット満載なのでぜひ鑑賞後にも見てください。
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