偽りの隣人 ある諜報員の告白のレビュー・感想・評価
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タイトルが失敗?内容は素晴らしい
ありがちなタイトルのせいか、2週目の休日の割にお客さんが少なかった。内容は凄くよいのでとても残念。
民主化運動を描いた韓国映画に必ず出てくる拷問シーンも殺される人の数も最小限で、コロナ禍でこれ以上暗い気分になりたくないという人にもおすすめできる、最後は辛い悲しい涙ではなく温かい涙が出るストーリー。
いつも思うんだけど、韓国映画も韓国ドラマも人間の生理現象だとかの細かい描写が多い。
この映画であれば、●●。ネタバレになるので控えますが。。そしてそれが伏線とか鍵となっていて、ほんとに脱帽。
見に行こうか迷っているひとはぜひ今から劇場に行ってほしい。
【ダメなものはダメ】
ストーリーは、金大中拉致監禁事件をモチーフにしたものだ。
金大中は日本で拉致された。
韓国の軍事独裁政権は、金大中のみならず、対立分子を海外で殺害するなど、今では到底考えられない暴挙を働いてきたと推察されている。
そして、それは、あらゆる民主化運動の弾圧にも繋がり、様々な映画にもなっている。
この物語はフィクションなのだけれど、こうした歴史を乗り越えた韓国の人たちにとっては、胸を締め付けられるような感覚になるのだろう。
(以下ネタバレ)
途中、お隣さん同士の屋上で、タバコをもらって吸う場面がある。
初めてで咳込んでしまう。
これと同じで、なんとか理解に努めようとしても、ダメなものはダメなのだ。
これがきっと政治信条としての答えなのだ。
だから、身を賭して闘わなくてはならないのだ。
ところで、この作品、最近は、なりを潜めていたように思っていた、韓国映画にありがちな、状況を掻き乱すキャラが登場して、なんか嬉しくなった。
たまには、社会派サスペンスなんだけど、所々コメディみたいなのは悪くないと思う。
KCIA 南山の部長たちを彷彿
でも、こっちの方が軽めで見やすいかな。
一応、フィクションだけど実際もこんな感じ?いやもっとひどい?韓国に限らず、どこも似たようなものだけど、もう少し上手く(工作)やれよと思う。
シリアスなんだけどコミカルなシーンもあったり日本には無い感じよね。
日本人必見
実際の事件を連想させるが、とても良質な人間ドラマ
80年代以降の政治や社会情勢を扱った韓国映画が増えているが、本作もそんなイメージで視聴。ところが冒頭でフィクションであることを知らせるテロップが。朴正煕と全斗煥が政権を握っていた韓国を扱った映画は、実話ベースと銘打っていてもかなり攻めた内容のものが多くなっていたので少し意外な印象を受けた。
実際、当時人気のあった野党側の大統領候補が拉致された事件もあったし、韓国の情報機関による盗聴なんかは日常茶飯事だったんだろう。そんな狙われる側と監視・盗聴する側でこんな話を作り上げるとは。
設定と話の基本構図はシリアスなのに、中盤までは結構コメディテイストであることに驚いた。ちょっと笑ってしまったよ。こんな間抜けなエージェント大丈夫かって疑問も湧くんだけど。
でも、後半からは俄然シリアスに。そして一気につらい展開と感動のラストへとなだれ込む。ここらへんの脚本の作り方はさすがだな。そしてこのラストを作りたいからフィクションであることを強調したことに気づいた。ベタだけどとてもいい終わり方!現代韓国の闇を描きつつ、フィクションとして、素晴らしい人間ドラマを見せてもらった。
政治のサスペンス映画
隣のおじさん
緊張感と抜け感のバランスが…
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