「【"桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿" 人の異なる個性を尊重しようよ! 加賀さんと塚地さんの親子愛の姿も印象的な作品。】」梅切らぬバカ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿" 人の異なる個性を尊重しようよ! 加賀さんと塚地さんの親子愛の姿も印象的な作品。】
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- 珠子(加賀まりこ:こんなに、優しい表情の加賀さんは久しぶりである。)と自閉症スペクトラムで、時間にキッチリした(6時45分キッカリ起床、7時キッカリに朝食、19時キッカリに夕食。)忠さん(塚地無我:演技上手いなあ・・。特にこの役は適役である。裸の大将みたい・・。)は
"このまま共倒れになってしまうのかね"と母、珠子が呟く中、仲良く暮らしている。
そして、隣に三人家族が引っ越して来て、小さな小波が起こり始める・・。-
◆感想
・加賀まりこさんと塚地無我さんの親子の描き方が良い。
- 廃品回収の"どんなものでも構いません・・。"と言うセリフを”おうむ返し”に言う忠さんの言葉に、ハッとする母の表情。息子の髪や髭、爪を切る母の愛おしげな表情。-
・一度は、忠さんをグループホームに入れた母の一人で寂しく夕食を取る姿。
そして、忠さんの責任ではないのに、地域住民と揉めてしまって、戻って来た息子を嬉しそうに迎える母の姿。-
・グループホームを運営する人たちの優しき姿と、彼らを毛嫌いする地域住民の姿。
ー けれど、悪人は一人もいないんだよねえ・・。夫々の立場でモノを言っているだけなのだけれども・・・。
乗馬クラブの責任者の女性(高島礼子)に対して、珠子が笑って言う言葉
”お互い様でしょう・・”-
<隣に引っ越して来た夫婦(渡辺いっけいと森口瑶子)と息子とも、忠さんと母は良好な関係性になり・・。
夫婦の関係性も又、好転していく・・。
此れから忠さんたちは、イロイロ大変になって行くのであろうが、何だか希望が感じられるラストも良い。
加賀まりこさんの"普通の演技"が、ジンワリと染みた作品である。>
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