「これが正史になってしまうのが悔しいです。」機動戦士ガンダムSEED FREEDOM 魚さんの映画レビュー(感想・評価)
これが正史になってしまうのが悔しいです。
最悪でした。
小学生と中学生を跨ぐ辺りにseed、seeddestinyがきっかけでガンダムを見始めました。
最初はシリアスで、憎しみ合う世の中の答えのないものに対して向き合うのかと思っていたのに…
シンが元気になっている事や、キラやラクスが少し平穏な時間があるとかは嬉しくなりました。
キラも、仕事はしっかりやる感じに変化や成長したんだなって
けど、無駄なエロと、寒いギャグ
あんなに辛い過去とか戦争とかトラウマとかに向き合っていたのに、また繰り返される同じような悩みと、辛い出来事がなくなったかの様なキャラクターの振る舞い。
裸の演出が昔からあると言っている人もいるけど、あれはopや edでの抽象的な心を開いていたり閉じていたりな表現で、劇中では無駄な理由のない表現は少年誌的な表現を超えるものはなかったと思います。
陳腐な敵。
確かに、キャラクターの年齢は若い。
けど、昔見た彼らはこんなに頭の中腐っていないでしょう。
酷いですよ。
これは。
エンターテイメントととして楽しませる為に、ギャグやセクシーな部分(これは多少)はあって良いと思いますけど、こんな風な生き方や考え方してなかったでしょう?
若いけど力を持ってしまった彼らなりに真剣に、生きるとか死ぬとか、世界をどうやって平和にするとか、どうしたら差別や争いがなくなるとか考えていたはずですよ。
この作品のテーマや価値観を考えて深めるという事をやらなかったんでしょうか?
最後のシーンは気分が悪くなりました。
メカニックもあんな、感応システムとか超能力が発動する世界観でしたっけ?
フリーダムのあの兵器って、キラとかラクスが悩みに悩んだとしても、あんな殺戮兵器作るんですかね?
心が傷みすぎて使えないんじゃないんですかね?
クサナギの艦長、ソガさん?でしたっけ、いくらオーブが狙われたからと言ってあんな卑劣なこと言いますかね?
キラも、また「みんなが弱いから」とか酷いこと言って、その拗れた考えはもう乗り越えたはずでしょう?
途中までは本当に楽しかったし、opの音楽と映像もドキドキしました。
SEEDとSEED destinyを茶化して面白がっていた人たちを、本当の客だと勘違いして、その人たちを楽しませるために作ったズレた作品でした。
気持ち悪いおじさんのオタクが、グフグフしながら作ったとしか思えない悲しい作品です。
destiny以降に他のガンダム作品やたくさんの作品が出てきていて、他と被らない戦争や戦いの終わらせ方を考えた続けた結果、凡作にしないために気持ち悪いお祭りに仕立てたように感じました。
