ドリーム・ホースのレビュー・感想・評価
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悪者が一人もいないです
ごくごく普通の町で変化のない日常に閉塞感を感じている人々がとある主婦が思いついた一口馬主になる。
その馬は奇跡的に競走馬として頭角を表し地方競馬から中央競馬へと上り詰める中で一口馬主たちも馬のおかげでときめきや希望、生きがいを見出すようになる。
安易で陳腐な話だってなりそうだけどこれが実話なんですよね。
ただし思っていたよりずっとずっと全てがとんとん拍子です、まあレース中の負傷で靭帯を損傷して安楽死かもって皆が悲しみにくれるものの「多分大丈夫なんだろうな」って分かってしまいました。
事実に忠実すぎるゆえに退屈になってしまったのが個人的には物足りなかった、何もかも想像の範囲で小さく小さく収まっている。
自分勝手な事を言っているのは分かっているけど映画として許される範囲で脚色してもよかったのではないかなって思います。
昔のフランス映画みたいでした
田舎町で変化の無い生活を送っていた主人公達。彼女らが想い描いた夢は町全体の希望となりました。みんなのワクワクを乗せてドリーム号は駆け続けます。
「動物+育成」 のお話って、どうにも気になります。
この作品では、馬。イギリスはウェールズの片田舎で
生産場を育てることに夢をかけた人達のお話。
イギリス映画ですが、その中でもウェールズ。
ウェールズが舞台の映画は観た記憶が無いかも
という訳で鑑賞です。
ウェールズの山間の寂れた町。 田舎です。
町中に馬がいます。 野良馬?
あちらこちらに何頭も。
かつてはドッグレースや鳩のレースなどで
盛り上がったこともあるらしい。 が、今は昔。
そんな町で暮らす主婦 (ジャン) が主人公。
子供も独立し、親の介護とパートに明け暮れる毎日。
夫は無気力 (失業中?)。
声をかけても、返ってくるのは生返事。 うーん
そんなある日。 バーでの仕事中。
かつて馬主だった男(ハワード)の会話が耳に入る。
”自分も馬のオーナーになれるかも? ”
ジャンの頭に浮かんできたのは、昔のこと。
ドッグレースに出場して勝利した記憶。
その時に感じた高揚感。 やりがい。
”…よし”
思い立ったら行動。 まずは…
競馬雑誌の関連ページを破り取り (…おーい)
次に、掛かる費用を調べあげ、そして…
”共同経営なら、いける”
馬主経験者のハワードを巻き込み
オーナー募集のチラシを作って配り
子馬を生む牝馬の購入先もアタリを付けて …と。
こうして「夢」を追う生活が始まる。
とまあ
田舎の小さな牧場で生まれ育った子馬が
最も大きな大会で優勝するまでの話を描いた
王道サクセスストーリー でした。
それも、王道のど真ん中をいく正統派。 (←こういうの好きです)
もちろん、全てが順調ではなく試練もあります…
馬にも。
そして馬主たちにも。
それぞれの抱える「悩み・問題」を巧みに
お話に絡ませながら、たどりついたラスト大一番のレース。
胸が熱くなりました。
観て良かった。
満足です。
◇あれこれ
■ウェールズって
イギリスを構成する4つの国の一つ。
サッカーやラグビーの大会の出場国で有名。
というか、それくらいしか知りませんでした… ・ _・;
イングランドによる支配を受けたものの
同化を頑なに拒み続け、逆にこの地に
移住した者たちがウェールズ人化した…とか ・ _・ ナント
それ程に強烈な民族意識を持つお国柄のようです。
また、国土のほとんどが山地で、耕作に不向。 なので
牧畜と観光が、主要な産業になっているようです。
■ウェールズの競馬
日本の競馬とは少し違いました。
走るだけでなく、途中数カ所の障害を飛び越えます。
馬が転倒したりケガするリスクも高そう …というか
実際に転倒する馬のシーンがいくつも… 。 ハードです
■ウェールズのカーナビ
” この場所、俺のナビでは湖なんだけど ”
共同馬主の会合に遅れてやってきた一人のセリフ。
思わず笑ってしまったのですが…
イギリスのカーナビが精度低い のか
マップの出来がいい加減 なのか
それ程の山奥だよ☆ と伝えたいのか
…
笑うところだったのでしょうか。
(笑っちゃいましたけど)
■登場人物の顔
日本の役者さん等に似ている人がいる気がして
その点でも親近感が増して観てました。
#税理士の人 ⇒ 井上順
#肉屋の女 ⇒ 渡辺直美
#ズボン脱ぐ老人 ⇒ 笠智衆
他にも居た気がしますが、忘れました。
■馬の育成ストーリー
すぐに思い浮かぶ作品が
「 じゃじゃ馬グルーミン★UP」 作:ゆうきまさみ
北海道の牧場が舞台の競走馬育成のお話(漫画)です。
馬主、牧場、調教師…と、色々な人達の馬への関わりを
巧みに描いたストーリーに引きこまれました。
「競走馬の育成」という以外、今作と似ている訳ではありませんが
好きな作品なのでついご紹介。 (※関係者ではありません ・_・)
◇最後に
エンドクレジットがほのぼのとして、良かったです。
実在の人と演じた役者さんが、並んだ写真がいい感じ。
余韻までが素敵な作品でした。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
きちんと起承転結があって、山場も、ハラハラする場面もあって、良い映...
きちんと起承転結があって、山場も、ハラハラする場面もあって、良い映画でした。ラストは当然ハッピーエンド。村中大興奮の中でエンディング。みんな大喜びでよかったよかった。
映画の中で、国歌斉唱の場面が出てくるのですが、てっきり大英帝国の「God Save the King」が流れるのかと思ったら、ウェールズ国歌だった。なかなか聞く機会の少ない国歌を聞けるのも良い。
お馬様
馬が好きなので良い映画。
さすが人とともに走ることに特化した生き物。
馬は美しい。
映像から伝わる肌の質感、体温、鼓動。
眼福、眼福。
以下つらつらと。
めっちゃ歌う。
日本映画みたいにタイアップした曲を流すのではなく、登場人物が楽しそうに歌う。
それがとてもオシャレ。
特にエンドロール前のは作品自体が伏線となっていて素晴らしい。
主人公の動物愛を視聴者に伝えるためのギミックだった冒頭の飼い犬や飼い鴨が再登場しなかったのが残念。
馬以外の動物も大切にしているシーンが欲しかった。
共同馬主のレース前のワクワク感や怪我後の虚無感の演出が楽しい。
チョコばばあの気合いの入った服装。
靴下おやじのカラフルな新靴下。
旅費を馬券に突っ込む呑んだくれ。
クスッと笑えて観ていて幸せな気持ちになれる。
親父がアッサリ死んだ後にドリームアライアンスの新聞の切り抜きや幼い頃の写真が出てきて主人公は涙を流すけれど、だからって父親の対応が許される訳では無いと思う。
30年も会う度に、嫌味や悪罵を垂れ続けた事の免罪符にはならない。
不器用な人だったなんてのは言われた本人には関係無い事だよ。
売り物の雑誌を破って持って帰るのはどうかと。
海外の映画でまあまあ見掛けるシチュエーションなんだが、向こうでは日常的な事なのかな?
買えよ。
復帰後のレースでは手に汗握る興奮。
結果は解っているけれどゴール後には詰めていた息を大きく吐き出した。
馬主達との一体感を味わえる。
総評:
日本の競馬でも栗毛で会場から見えない所で怪我をした馬がいた。
彼はそのまま安楽死させられたけど。
あれ以来、競馬は辞めた。
見ることも知ることも。
日常的にちらほら馬名は耳に入るけど…。
そんな身に、この映画はある意味救いに感じた。
長生きしてねドリームアライアンス。
悲しき我が夢、最速の機能美。
鑑賞動機:あらすじ7割、ポスターの『ヘレディタリー』とは大違いのコレットの満面の笑み3割。
ダミアン・ルイスは税理士のハワード役。
競馬はほぼ興味ないが、疾駆する競走馬は美しいと思う。
正直実話かどうかとかどうでもよくって、ざっとあらすじとか予告とか見ただけで、おおむねどういう流れでどういう終わりか大体予想はつく。そしてまあその通りのストーリーであるんだけど、これはこれでいい。家族や夫婦や仲間とのわだかまりも、ドリーム号の疾走が吹き飛ばしてくれるのだもの。
馬にかなり接近して撮ってるシーンも多いので、つぶらな瞳や美しい筋肉、躍動感のあるレース場面など、撮影班はいい仕事してるね。
そしてエンドロール前半。前言撤回で実話であることを最大限に利用したこの素敵エンドロールはズルすぎ。さらにモブ寄りと思ってた役者さんの美声も相まって、実に爽やかな仕上がりだった。
50ポンドを500ポンドに変えるところ好き。
英国西部ウェールズの谷間の小さな村に暮らす主婦ジャン(トニ・コレッ...
英国西部ウェールズの谷間の小さな村に暮らす主婦ジャン(トニ・コレット)。
年老いた両親の家にほど近いところに夫と暮らしている。
かつては、レース鳩や犬を飼育して賞を得たこともあるが、いまはスーパーマーケットの清掃とレジ打ち、夜はパブでのパート暮らしで、張り合いがない。
ある日、パブで元馬主の会計の話を耳にし、競走馬を育ててみたい、レースに出したいという夢を抱く。
とはいえ、競走馬については何ひとつしらない。
一から勉強し、浜辺で引き馬乗馬をやっている元競走馬の牝馬を手に入れ、米国種牡馬を値切って種付け。
一頭の牡馬が生まれるが、母馬は死亡・・・
といったところから始まる物語で、残された牡馬を競走馬にすべく、村人から資金を募って組合馬主となるというハナシ。
ほほぉ、そういうハナシなのね。
で、これが実話。
ならば、最後は大レースで勝つのだろうね、ということはおおよそ察しが付く。
でないと、映画にならないからね。
でまぁ、物語はおおよそそのとおりに進みます。
競走馬デビューは通常より遅く、4~6歳の障害競走馬向けの平地レースでそこでは4着。
バリヤー方式(ゴム状のものをスタートラインに張って、スタートの際に外すというもの)のスタートが珍しく、主役の馬ドリームアライアンスはあさっての方向を向いていたりする。
日本の競馬ではゲート式なのだが、英国の障害レースではバリヤー方式が多く、英国障害レースの最高峰グランドナショナルもバリヤー式だったように思います。
その後、勝ち星を挙げることは出来ないまでも2着3着と好走のドリームアライアンスは重賞レースに出走するのだが、そこで落馬事故を起こし、腱不全断裂を起こしてしまいます。
通常ならば廃馬(その場で安楽死処分)となるところだが、ジャンの説得で治療へと・・・
と、そこからは予想どおりの復活劇です。
映画はオーソドックスな勝利劇で心地よい感動を与えてくれます。
が、競馬ファンとしては、もう少しレースの舞台裏も観たかったなぁというのが正直なところ。
初戦後の矯正調教とか、手術後の予後調教とか、もっというとそもそもの障害練習とか、ね。
なので、ちょっと物足りなさが残りました。
<追記>
最近では、ギャンブルとしての競馬よりもスポーツとしての競馬が映画で取り上げることが多くなっており、喜ばしい限りです。
参考作品として同じ障害競走を描いた『チャンピオンズ』(こちらは騎手主体)、『シービスケット』『夢駆ける馬ドリーマー』『セクレタリアト/奇跡のサラブレッド』を挙げておきます。
妻の夢のために闘った夫
予告編で、馬主になることで夢の無くなった人生に希望と楽しみを取り戻してゆく話なのはわかっていましたが、
勿論懸命に走ったドリームアライアンス号も怪我から復帰して大活躍だし、
この子の母馬を見出しドリーム号を産ませて育ててきたジャンも、馬主への夢を成し遂げた行動力も彼女が勿論素晴らしいけれど、
さらに驚いたのは、既に色々諦めたり何でも受け入れてばかりでテレビを見てるだけの
「何にも闘わなくなったブライアン」は、
「妻の求める夢にだけは闘いぬいた夫」だったということ。
ドリーム号が大怪我で、治療するか否かで競馬場で馬主達が言い争っていた時、
「皆ジャンの話を聴け!!」
とその場を一喝して妻ジャンの気持ちを守り抜いたところ、
「ブライアンって人生において妻のためにだけは闘う漢なんだ!!!」
と、ブライアンに感動しました。
親の介護に苦労したり子どもの自立で子ども部屋空いてる中高年世代には刺さる話だと思います。
そして亡くなった父が、娘のことをぜーーんぶ写真も新聞も取って残しておいてくれたこと、ジャンのお父さんの愛情も嬉しかったです。
6154mの障害レース
イギリス・ウェールズの谷間にある小さな村で、一日中テレビを観るだけの無気力な夫と暮らすジャンは、昼はコープで、夜はパブで働き、親の介護をする毎日に飽き飽きしていた。そんなある日、パブで共同馬主の話を聞いたジャンは競走馬の飼育を決意した。血統の良い牝馬を貯金をはたいて購入し、種付け料と飼育資金を集めるため村の人々に馬主組合の結成を呼びかけた。
産まれた子馬はドリームアライアンスと名付け、レースに出てたまに勝ち、村の人々の生きがいとなった実話に基づく話。
ウェールズ最高峰のレースで勝った時は感動して泣きそうになった。
実話らしいから、後でググってみたら2009年にウェールズナショナルに勝ってた。6154mの障害レースって過酷だと思った。日本じゃこんな長い距離のGクラスのレースは無いし。
ジャンの熱意は素晴らしかった。
障害競走だから仕方ないけど
レースシーンが、まあまあリアルなんです。
その為か、レース中に他の馬が転倒する場面を見てしまうと、ドリームアライアンスが勝っても素直には喜べなかった。
その分、感動しきれなかったかな。
ビエンビエンは懐かしいですね。
来日したことは無いけど、コタシャーンのブリーダーズカップターフの2着馬だから、名前を覚えている競馬ファンもいるんじゃないかな。
日本だと馬主のハードルが高いと思われがちだけど、地方競馬だとそこまでハードルが高くないから、この映画で馬主に興味を持った人は調べてみては。
爽快!愛と夢。感じとれるアンテナこそ自分の人生を彩る基本になることをまたおもいださせてくれる。
正月のはじめの一本に相応しい清々しさ。
楽しくドキドキほっこりする作品で家族で鑑賞にもおすすめ。
自然豊かな英国ウェールズの景色や昔ながらの街並み、ちいさな田舎の人々のかかわり、つつましくも穏やかな幸せがある暮らしぶりだが、トニ・コレット演ずるジャンは、なにか煮え切らなさとつまらなさを感じていた。その彼女の日々が、あるときから変わりだす。
それからの彼女の表情、一喜一憂が素敵なのだ。
我が子のように馬をおもうやさしい気持ちが、競走馬として預ける時、怪我をしたあとの手術の晩の眠れない時間、初レースへの参加をどうするかの話し合いの際にはリアルに心の波動を伝えてくる。
感情の率直さ、豊かで飾らない人間味が以前に増して生き生きしだすのがわかる。
何かが起きたときこそ、等身大の自分をみせれる人柄が光り、冴えない日々に足りなかったものは彼女を磨いていく。
まわりを囲む人々も個性溢れ魅力的に描かれており、ジャンの計画から派生して活気が広がり盛り上がる様子、並行して親や仲間たちのそれぞれの関係性や背景、思いも浮き上がらせる。
人生いろいろな環境や出会いがあるとおもうけれど、山も谷もこんなふうに生きれる1ページがあるのはうらやましいことだ。
それを目の当たりにして、そうありたいな、そうであっていいのかもなーなどといつしか自分を振り返ってみていた。
ドラマチックだが、実話ベースとのこと。
エンディングでそのモデルの方たちが参加されていて、シリアスな歌詞の楽曲とみんなのハッピーな姿の相反するコラボレーションが生きる上でのウィットやスパイスのように思え、ちょっと楽しくそしてなんだかたくましい気持ちをよぎらせながら席を立った。
ドリーム・アライアンス ブラボー👏
あなたの、そして私の夢が走ります
共同馬主
馬主(競走馬のオーナー)のうち
競走馬の代金・飼育費等を複数人で
分割しその分け方は最大数百口に分かれ
決して富裕層でなくとも競走馬を所有
できる制度(競走馬価格によるが)
日本では共同馬主クラブが
購入した競走馬に募集をかけ
事務手続きを代行して広く出資者を
募る方式が普及しており
かつては個人馬主の
良血の強い馬に敵うことは
難しかったものの
近年では内国産馬の隆盛に伴い
三冠馬やビッグレースを勝つ
事も珍しくない
2022年の有馬記念を制した
イクイノックス号も
一口8万円で500口に
分けられた共同馬主の馬である
この作品は
ウェールズ北西部の端っこ
高齢化も進むヴァレーの夫妻が
一念発起で競走馬を育成
共同オーナーを村から募り
もう一度人生に張り合いを持ち
最高の体験をもたらした
ドリームアライアンス号の物語
レース鳩で全国優勝した
事もあるジャネットは
今ではスーパーと自宅を
往復する毎日
テレビを眺める夫ブライアン
そして夫と折り合いが悪く
老々介護状態で
別居している両親
そんな日々を送っていた
ある日夜勤先のパブで
税理士ハワードが話している
競走馬の話に惹き込まれ
繁殖牝馬を買い付け
種付けをして産まれた
子供を村の人々で
共同所有するという
突拍子もない計画を
立てます
夫も周囲も税理士も
反対しますが
「朝起きた時に何か違う
張り合いが欲しい」と言う
ジャネットに皆惹き込まれ
一人毎月40ポンドの出資で
競走馬育成計画は実行
共同馬主で家庭が崩壊
しかけた経験がある
ハワードはそう簡単に
勝てるものではないと
釘を刺しつつも
馬好きがどうしても
止められず奥さんに内緒で
こっそり組合の財務を担当
300ポンドの肌馬に
アメリカの長距離レースで
活躍したビエンビエン号の種
3000ポンドを付け
仔馬は産まれたものの
肌馬は引き換えに死んで
しまいます
希望の光となった仔馬に
共同オーナー達は協議の末
ドリームアライアンス(夢の連合)
と名付けられます
ドリームはすくすく育ち
半ば押しかけ同然で
地元の評判のトレーナーに
掛け合い調教管理の依頼も
取付けいよいよレースデビュー
オーナー達は応援団となって
ウェールズの田舎から
競馬場に乗り込みます
デビュー戦は大出遅れも
ありながら最後詰めて4着
それでも一同は大喜び
ドリームは徐々に3着2着
と成績を上げついに
大レースで大馬主の本命馬を
負かしてドリームは
勝利しついに組合の資金は
10万ポンドを超え
ヴァレーの希望と新聞にも
取り上げられます
ハワードはそんな躍進を
続けるドリームに
自分の父が騎手を目指して
いたのに挫折したことを
聞かされていたことを
ジャネットに打ち明け
今最高に夢が叶っていると
とうとう勤め先をやめて
税理士事務所を立ち上げて
しまいます
大馬主が購買を持ち掛けると
ジャネットは拒否しますが
共同オーナーからは勝手に
決めるなと批判もされて
しまいます
この辺が共同馬主の
むつかしいところでも
あります
(定款はあるんでしょうけど)
夫ブライアンも
ドリームが活躍するごとに
どんどん手元を離れていく
事に寂しさを覚えまた
テレビを眺める日々に
戻りつつありました
そしてついに
エイントリーの大レース
(恐らく英国で一番人気がある
グランドナショナル競争でしょう)
調教師は登録を決意
ジャネットは両親にも
知らせますが両親はそっけなく
ジャネットは落胆も怒りも
抱えながらその場を後にします
そしてレース当日
ドリームはいい感じにレースを
進めていましたが向こう正面で
突然ドリームがいなくなり
障害で転倒しけん断裂を起こし
転倒しているというまさかの
知らせ・・
競走馬は立てなくなれば
歩けないで苦しむより
安楽死処分を取ることが
ありジャネットらは決断を
迫られます
治療を選択した場合
積み立ててあった資金は
全部使われます
どうするかをオーナーで
決めますがジャネットは
ドリームがくれた希望に
我々は何も返せていない
今ここでドリームを助ける
べきだと訴えると
言い返せるものは誰も
いませんでした
ドリームは手術を行い
なんとか一命をとりとめますが
競走馬への復帰は難しいと判断
ジャネットはそれでも良かったと
共同オーナーたちとともに
以前の暮らしに戻ります
ただハワードはドリームの
腱を治すための方法として
幹細胞治療を見つけていました
間もなくジャネットの父も
亡くなりますが娘の前では
そっけなかった父も
実はドリームの新聞記事は皆
スクラップして取ってあった
事を知りジャネットは
慟哭します
幹細胞治療は身体の他所から
取り出した細胞から損傷した
組織を体内で再生させる治療法で
日本でもカネヒキリ号が同種の
治療で競争能力を取り戻し
大レースを勝ったことが
あります
そして数か月後
ハワードは調教師から連絡を
もらいジャネットらとトレセンに
向かうとそこには元気に走る
ドリームの姿が!
調教師はレースにも使えると
言いますが大怪我の後なので
復帰の可否は共同オーナーで
話し合ってと告げます
ジャネットは走らせたくない
と弱気に訴えますが
オーナー達は走るために
産まれてきたんだろうと
復帰を支持します
お婆さんの「Live to Race」
という言葉が印象的でした
受け入れきれないジャネットは
場を離れますが
ブライアンにドリームは
走りたい目をしていたと
言われ復帰をひとまず許可
使うレースは地元の
ウェルシュ・クラシック
地元で復帰戦を迎えるドリームに
ヴァレーの村も皆応援ムード
ブックメーカーも大混雑
ウェールズ国歌を皆で歌い
一丸でドリームを応援します
ただジャネットだけは
また怪我をしてしまわないか
不安で胸がつぶれそうです
馬主の気持ちってほんとこうです
勝つとか負けるとかより
何着でもいいから無事に回って
きてほしいという気持ちに
なってしまうものです(体験談)
一口馬主やってる人には
ここはほんと共感できるはず
ドリームは力強く障害を飛越し
直線で鋭く抜き去って
復帰戦の地元レースを凱旋勝利で
飾ってしまいます
くれぐれもこれは実話です
この映画はあまりこれまで
映像で見ることがなかった
英国の競馬場の雰囲気がすごくいい
ギャンブルと言ってしまえば
それまでな競馬ですが
いろんな人の思いを背負って
馬が走っている姿は
心を打つものです
「シービスケット」
「セクレタリアト/奇跡のサラブレッド」
「ライドライクアガール」
競馬の映画って良作が
多いんですよね
今作もその中に間違いなく
入ると思います
新年一発目
良い映画が観られました
ブエナビスタ
ウマ娘から競馬そのものにハマってはや2年近く。ドキュメンタリーやアニメなどで競馬の創作に触れてきましたが、実写の映画として触れるのは初めてなのでとても楽しみにしていました。
う〜ん‥思っていたほど良くなかったというか、そんなに上手いこといくか?と実際の競馬と見比べてしまったのがあまりのれなかった原因だと思っています。
まず日本競馬と違い、スタート位置が決まっておらず、よーいドンでスタートするイギリスのスタイルにまず驚きました。他にも障害の範囲が狭かったり、実況の無慈悲な反応だったりと、日本競馬の形に慣れている自分からすると、このスタイルがハマらなかったです。人馬が競走中止したら、どちらも無事なことなんで滅多のに無いのに…。
展開がポンポン進むので、レースの格がどれだけ凄いのか、ドリームアライアンスの強さとは、組合での言い争いの行方は、など気になる点がいくつもあったのですが、だいぶ有耶無耶になってしまっていたのも残念でした。
ドリームアライアンス号をはじめ、馬たちが走る姿はやはりカッコよかったですし、競馬のシーンそのものは迫力十分だったと思います。お話にインパクトが感じられず、少しダレてしまったのが足を引っ張ってしまった印象です。エンドロールのキャストの歌はかなり酷かったですが笑
鑑賞日 1/10
鑑賞時間 14:10〜16:10
座席 D-13
目前の金に目が絡まなくて良かった
レースに勝ち、金持ちオーナーに売却話を持ちかけられたが、断って良かった。
もし売却した後に馬が故障していたら金持ちオーナーは間違いなく処分していただろうし
そうなればその後の活躍も当然起こり得なくなる。
金儲けを目的にしなかったが故の成功。
よかった!
内容ももちろん、映画館で観られたこともよかった。
年明け早々、いいもの観たなぁ、と。
夫婦、親子、職場、田舎のコミュニティの人間関係、いろんなことを考えさせられた。
地域で集まるとみんなが歌える歌が飛び出す。
童謡などではなく、歌詞は男女の悲喜交々(笑)
こういうのは日本にはなかなかない、ね。
景色も素晴らしい。
街並みもいい。
ウェールズ最高!
狭いバスで楽しそうに遠足する彼らが心底羨ましかった。
多数決でルールを決める一口?馬主達。
金持ちどころか、年金のみのカツカツの生活のおじいさんも。
それでも競馬場の馬主ルームでは堂々と飲み食い(笑)
日本は地方競馬場は減っているらしいが、海外事情はどうなのか。
馬主になろうと思いつく主婦もすごいけど、成り立ったのはギリギリでもやはりそれなりのバックグラウンドや支える人が少なからずいたからだろうな。
競馬のことはわからないが、無理矢理ゲートに入れないでロープを張るだけのスタートラインにホッとする。
障害物を飛び越えるシーンはいちいちハラハラさせられたが。
泣いて笑って楽しめる作品。
ひとつだけ。
お産のシーンはカット。
感動間違い無しだが、長いだろうし、これは仕方がないかな。
ただ、詳しくはわからないけれど、産気に旦那さんも気づかないものかなぁ…と。
ここだけ残念だったので、マイナス0.5。
怖い顔芸(失礼)のイメージのトニ。
ウェールズ訛り(よくわからないくせに好きなんだよね、アイリッシュ訛りとか)で、出身がこちらかと思いきや、オーストラリアなんだね。
いろんな表情を見せるトニさん。よかった!
想像とは違うストーリー
サラブレッドの映画と言う事で鑑賞
自分も一口馬主だけど一応馬主なので
我が子の運動会みたいな感覚で
愛馬のレースは観ています。
映画はイギリスの田舎が舞台
サラブレッドとは無縁の夫婦が
母馬を購入するところから始まり
村人達に共同出資を持ち掛け
種付けに母馬の世話をするが…。
母馬は出産時に亡くなるが、
仔馬はスクスクと成長し
調教師に預ける際に
チェックを受け何とか合格
無事にデビュー戦を迎えて
出資者で現地へ
デビュー戦では出遅れながらも、
怒涛の差しで4着
その後は善戦するが勝ち星なくも
出遅れ癖が解消して待望の優勝
重賞レース?に出走し
レース途中で故障発生(屈腱炎?)
安楽死か手術かの選択から
立ち直り奇跡の回復
再びレース復帰がG1?レース
ここで激走し見事に優勝
感想としては、
思いの外、馬自体の扱いは少なく
レースシーンが殆どで
調教シーンなどはなかったです。
サラブレッドの物語と言うか、
村人達のサクセスストーリー的な感じか?
あと、日本競馬界とは違い
ヨーロッパらしく障害レースでした。
思わず
怪我の後に勝った時には思わず、拍手(静かに)をしてしまいました。生きがいの無かった一人の主婦がみんなを巻き込んで馬を育てていきます。これが村を大盛り上がりさせるなんて。
【”夢の同盟”ウェールズの寒村で無気力に暮らす人達が、あるきっかけで競走馬の馬主組合を結成し、馬の躍進により生きる喜びを取り戻していく姿を描いた作品。レースシーンの高揚感も堪らない作品である。】
ー 2004年に三歳でデビューし、2012年に引退するまで30レースで活躍した、ドリームアライアンス号(夢の同盟)の実話の映画化だそうである。-
◆感想
・序盤の、且つては鳩レースやドッグレースで名を馳せていたジャン(トニ・コレット)と無気力な夫の覇気のない暮らし。ジャンはスーパーのレジ係、夜はバーテンダーの仕事でうんざりしていたが、バーの客で、且つては馬主だったハワードの話を小耳にし、競走馬飼育の夢を抱くシーン。
ー ハワードが、実は父親の叶えられなかった夢を叶えるために、馬主になりながらも、大借金で大変な経験をしていた事が、後半効いてくる構成も良い。-
・ジャンは貯金をはたき、血統を調べ、牝馬を購入し、種付けをし、村人から毎週10ポンドの出資を募り、馬主組合を結成。そして、見事に牝馬が生まれ・・。
ー トントン拍子に物事が進むが、実話なんだから流れに沿って観賞。精気の無かった村人たちの表情も段々と、明るくなってくる。ハワードも、元馬主の経験により、ジャンの良き右腕になっている。-
・牝馬に、ジャンの提案した”ドリームアライアンス”と名付け、腕のある調教師に預け、いざレース。で、いきなり4等賞。
ー この作品が、面白い要素の一つにレースシーンが寄与している事は間違いない。興奮するなあ。で、到頭優勝までしてしまう!-
・だが、あるレースで、”ドリームアライアンス”は腱に怪我を負ってしまう・・。
ー 馬主組合の中で、馬を手術するかどうかで揉めるシーンや、有名馬主から高額買取を持ち掛けれた時の、馬主たちの態度の違いが面白い。
だが、ジャンは”ドリームアライアンス”を売らないし、手術もきっちりとさせる。-
■この作品が、爽やかで心に響くのは、ジャン達が金儲けのためにレースをやっているのではなく、自分達の人生に、夢と誇りを取り戻すために、レースをしている所であろう。(一部、そうでない人もいるが。。)
・そして、復活した”ドリームアライアンス”は、ウェールズの中でも最も権威ある”ウェルシュナショナル”に出場を決める。
ー 競馬場に集まる”ドリームアライアンス”の馬主組合の人々の、誇らしげな顔。その中には、且つて大借金をして子供の学資金まで継ぎ込んだハワードの子供や、一度は離婚しかけた奥さんも正装している。-
■いよいよ”ウェルシュナショナル”のレースが始まる。いやあ、興奮したなあ・・。一番後ろから一気にまくる”ドリームアライアンス”の見事な走り。そして、見事に優勝!
(ちなみに、騎手のコース取りも良い。もっと、騎手を写してあげてよ!)
そして、優勝の余韻に浸るハワードの、感無量な表情・・。
<今作が面白いのは、淀んだ人生を送っていた村人たちが、一頭の馬の連帯馬主となり、その馬がレースで躍進する事で、彼らの生き方や表情もドンドン変わって行く姿の連動性であろう。
そして、それまで”個”だった村人たちの結束が高まっていく様も、観ていて楽しい。
勿論、クライマックスのレースシーンの興奮が、今作の価値を高めている事は、間違いないであろう。エンドロールもしっかり観て欲しい作品である。>
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