「田舎町で変化の無い生活を送っていた主人公達。彼女らが想い描いた夢は町全体の希望となりました。みんなのワクワクを乗せてドリーム号は駆け続けます。」ドリーム・ホース もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
田舎町で変化の無い生活を送っていた主人公達。彼女らが想い描いた夢は町全体の希望となりました。みんなのワクワクを乗せてドリーム号は駆け続けます。
「動物+育成」 のお話って、どうにも気になります。
この作品では、馬。イギリスはウェールズの片田舎で
生産場を育てることに夢をかけた人達のお話。
イギリス映画ですが、その中でもウェールズ。
ウェールズが舞台の映画は観た記憶が無いかも
という訳で鑑賞です。
ウェールズの山間の寂れた町。 田舎です。
町中に馬がいます。 野良馬?
あちらこちらに何頭も。
かつてはドッグレースや鳩のレースなどで
盛り上がったこともあるらしい。 が、今は昔。
そんな町で暮らす主婦 (ジャン) が主人公。
子供も独立し、親の介護とパートに明け暮れる毎日。
夫は無気力 (失業中?)。
声をかけても、返ってくるのは生返事。 うーん
そんなある日。 バーでの仕事中。
かつて馬主だった男(ハワード)の会話が耳に入る。
”自分も馬のオーナーになれるかも? ”
ジャンの頭に浮かんできたのは、昔のこと。
ドッグレースに出場して勝利した記憶。
その時に感じた高揚感。 やりがい。
”…よし”
思い立ったら行動。 まずは…
競馬雑誌の関連ページを破り取り (…おーい)
次に、掛かる費用を調べあげ、そして…
”共同経営なら、いける”
馬主経験者のハワードを巻き込み
オーナー募集のチラシを作って配り
子馬を生む牝馬の購入先もアタリを付けて …と。
こうして「夢」を追う生活が始まる。
とまあ
田舎の小さな牧場で生まれ育った子馬が
最も大きな大会で優勝するまでの話を描いた
王道サクセスストーリー でした。
それも、王道のど真ん中をいく正統派。 (←こういうの好きです)
もちろん、全てが順調ではなく試練もあります…
馬にも。
そして馬主たちにも。
それぞれの抱える「悩み・問題」を巧みに
お話に絡ませながら、たどりついたラスト大一番のレース。
胸が熱くなりました。
観て良かった。
満足です。
◇あれこれ
■ウェールズって
イギリスを構成する4つの国の一つ。
サッカーやラグビーの大会の出場国で有名。
というか、それくらいしか知りませんでした… ・ _・;
イングランドによる支配を受けたものの
同化を頑なに拒み続け、逆にこの地に
移住した者たちがウェールズ人化した…とか ・ _・ ナント
それ程に強烈な民族意識を持つお国柄のようです。
また、国土のほとんどが山地で、耕作に不向。 なので
牧畜と観光が、主要な産業になっているようです。
■ウェールズの競馬
日本の競馬とは少し違いました。
走るだけでなく、途中数カ所の障害を飛び越えます。
馬が転倒したりケガするリスクも高そう …というか
実際に転倒する馬のシーンがいくつも… 。 ハードです
■ウェールズのカーナビ
” この場所、俺のナビでは湖なんだけど ”
共同馬主の会合に遅れてやってきた一人のセリフ。
思わず笑ってしまったのですが…
イギリスのカーナビが精度低い のか
マップの出来がいい加減 なのか
それ程の山奥だよ☆ と伝えたいのか
…
笑うところだったのでしょうか。
(笑っちゃいましたけど)
■登場人物の顔
日本の役者さん等に似ている人がいる気がして
その点でも親近感が増して観てました。
#税理士の人 ⇒ 井上順
#肉屋の女 ⇒ 渡辺直美
#ズボン脱ぐ老人 ⇒ 笠智衆
他にも居た気がしますが、忘れました。
■馬の育成ストーリー
すぐに思い浮かぶ作品が
「 じゃじゃ馬グルーミン★UP」 作:ゆうきまさみ
北海道の牧場が舞台の競走馬育成のお話(漫画)です。
馬主、牧場、調教師…と、色々な人達の馬への関わりを
巧みに描いたストーリーに引きこまれました。
「競走馬の育成」という以外、今作と似ている訳ではありませんが
好きな作品なのでついご紹介。 (※関係者ではありません ・_・)
◇最後に
エンドクレジットがほのぼのとして、良かったです。
実在の人と演じた役者さんが、並んだ写真がいい感じ。
余韻までが素敵な作品でした。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
こんにちは
もう楽しいし為になる素敵なレビューですね。
ウェルズって日本なら北海道とか四国位の感じでしょうかね。
ラグビーW杯でイギリスが3個も出ててびっくり仰天しましたが、
強かったですものね。
ナビで湖と案内される程の山奥でしたか?
とても勉強になりました。
ブルーボイスさん、コメントありがとうございます。
と、ブルーボイスさんのレビューに
返信しようと思ったら 「コメント不可」 。 あらら。
なので自分のレビューに返信いたします。。
私の書くレビュー(のようなモノ)は、作品を観て
思ったことや気になったこと、調べてみた事等を、
脱線しながら書いております ・_・ ;。
何かありましたら、お気軽にコメントなり付けて
下さい。
今後とも宜しくお願いいたします。