「【前の前も考える】」前科者 ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【前の前も考える】
この作品は切ない。
まず、この作品に物語として描かれた状況にどのように向き合うかというより、前科者になってしまう前、つまり、犯罪を犯す前に救いの手を差し伸べることが出来るような社会であって欲しいと、僕は祈りたくなった。
誠や実の人生はあまりにも過酷だ。
(以下ネタバレ)
警察の無関心やマニュアルありきの対応。
行政の穴だらけの措置や無責任。
虐待やイジメ。
よく報道もされることだが、どこか一つでも救いがあればと思ってしまう。
この作品を通じて「保護司」の位置付けや役割を初めて知った。
そして、過酷なボランティアだなと考えてしまう。
佳代の保護司となった経緯や葛藤、真司への贖罪の気持ち、みどりとの交流を通じて、この仕事の持つ意味や意義も感じる。
また、自分も含めて先入観を持ちがちな社会のあり方も考えてしまう。
Amazonprimeのドラマも観てみたくなった。
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りかさんのコメント
2022年2月8日
すみません、wowowですが。
ついでに、と言っては何ですが、
冒頭、仰る通り。義理父の暴力も含めてどれか一つでもちゃんと機能していたら、こんな悲惨な出来事を回避でき、お母さん共々平和に生活できていた筈ですよね。実は被害者で、薬の影響を受けず大事に見守る家族がいればこんな事しなかったですよね。そうか、色々な公的な仕事についても問う作品でしたね。