東京オリンピック2017 都営霞ケ丘アパートのレビュー・感想・評価
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100%の実録映画
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一切の説明を削ぎ落とした実録映画。そのため登場人物たちの会話からその背景や現状を推し量るしかない。見る側の想像力はもちろん、予備知識もかなり必要だと感じた。一切演技はない、素のまま。セリフもない、日々の会話。住処を追い出され、否応なく、数々の思い出を片付け、引越しをさせられていく年寄りたち。
この国は本当に弱者切り捨て社会なんだなあ、、と感じた。
もし自分が同じ立場でも、どうしようもないのだろう。戦争こそないが、安心して老後を過ごせる国ではないことは確か。
戦後日本の高度成長のシンボルだった東京オリンピックと都営住宅、その老朽化は、そこに住んだ人々の老化そのもの。
彼らは身寄りもほとんどないかまたはいても疎遠になってしまっているのだろうか、誰にも頼らずひとりでリヤカーをひく片腕の老人、、、エアコン室外機を自分たちで取り外す老夫婦、、、。
ところで、ラジオ体操は引っ越し後なのか引っ越し前なのか、疑問が残った。
東京2020オリンピックという一大国家イベントの下支えをなったこのような人たちのことは決して忘れてはいけない。
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