「(映画の設定上)わかりにくい点はあるが、基本的に高評価。」ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
(映画の設定上)わかりにくい点はあるが、基本的に高評価。
今年322本目(合計597本目/今月(2022年11月度)9本目)。
さて今週(11月2週)…。私もみましたが、特定の作品に「極端に」偏るのは、ひいては新規の監督さんのレビュー作(や、5本程度など「準新人さん」といえる方も含む)などとの関係では「無関係なところでどうしようもなくなる」状況が生じるので、今の7~8割くらいの本数にしていただければ…というところです。
さて、こちらの作品。予告やらなにやらも含むと3時間枠かな…というところです。
最初こそ「とある物質をめぐるお話」ですが、途中からはその話はところどころ出ますが、実は別のところに映画の焦点はあたっているんだ、ということはわかります。これも一つ(の解釈や、一つの「単語」)には言い切れないように思えますが「異なる考え方の理解」や「(文化などの)継承」というところにテーマがあたっています。そのため、最初こそ激しいアクションものかな?と思っても、後半は結構「高度な」ことを扱うので、その割には結構「大人向けかな」というところです。
このマーベル作品はシリーズが多く、過去作はネットフリックス等で見ることもできますが、全部見ることも妥当ではないので、ここで調べて評価の高かったものを2~3本見ていった程度です。
なお、映画からはわかりますが、マヤ・アステカ文明の「香り」がする映画です。映画内で登場する「ククルカン」は、マヤ文明での創造神(のひとつ)です。マヤ・アステカ文明はその性質上文献が少ないですが、資料によってはケツァルコアトルと完全同一視、趣旨的同一視されることも多い偉大な神です。
こういった事情もあり、映画内では結構、マヤ・アステカ文明の「香り」がするので、このジャンルが好き、という方にもおすすめです。
採点は下記のようにしています。
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(減点0.3/(映画の設定上)英語の字幕が多いが、日本ではわかりにくいところも)
・ この映画、英語以外の言語(フランス語は明確に出る。ほか、架空の言語?)が出るため、その部分は英語相当の字幕が出て、さらに日本語字幕が出るという二重の字幕の部分がそこそこあります(全部かき集めると全体の25%はいきそう?)。
この部分で、おやっと思う方も多いです。次のような表現が出るからです。
>> Spring is come.
> 春がやってきた
英文法としては「現在完了」という、中学3年で習う範囲の内容ですが、現在完了といえば、have+動詞の過去分詞 で習った方が大半だと思います。英語では「普通は」そうです。
しかし、英語においては「発着往来を表す一部の動詞」を使った完了形では、中学英語で習うように have は原則通り使えますが、 be「 も」使えます。意味は同じです。
映画内では「王は去った(出発した)」「王は亡くなった」などでよくbe動詞が使われています。「去る・出発する」はまさに「発着」ですし「亡くなる」ことは「別の世界に行くこと」なので「出発」です。このように英語では、一部の動詞だけは be 動詞と組んで完了形を作ること「も」できるのです(もちろん、原則通りでもよい)。
※ なお、他の言語、たとえばフランス語などでは、この使い分けが「義務的」です。
この点は知らないと、字幕の単語自体は(架空の語の英語表記を除けば)字幕自体は簡単ですが、理解に支障をきたす部分があります。
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