「「後味の悪い映画」が好きな人はどうぞ」こちらあみ子 やまとりさんの映画レビュー(感想・評価)
「後味の悪い映画」が好きな人はどうぞ
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あみ子の奇抜な言動により、家族や周囲の人間関係がボロボロになっていく様が描かれています。もちろん、あみ子に悪気はない。でも、この子は残酷。
こういうトリックスター的な人物は、結局は「愛されキャラ」になったり、周囲も影響されて「ほんとうに大切なもの」を見つけたりするのが(ストーリー作品の)常なのですが、そういうことにはなりません。
誰もあみ子を愛してくれないし、みんな本当に残酷。(そして不幸)
特に父親がひどい。ダメ人間キャラが最後にバシッと決めてくれるのかと思ったら、最後まで本当にダメ人間だった…。
作り手は、「世の中の予定調和を突き崩したすごい映画なんだぞー」と言いたいのでしょうが、とにかく後味が悪いです。
それから、突然バッハみたいな幽霊がたくさん踊り始めたり、おとなしい幼なじみが突然あみ子をボコボコに殴りつけて顔面を血ダルマにしてしまったりと、「マジックリアリズム」だかよくわかりませんが、ほんとに白けました。(そしてかわいそう…)
※原作は未読です。芥川賞を受賞した『むらさきのスカートの女』が面白かったのでこの映画を観てみたのですが、原作もこんな感じなのか「逆に」気になりましたね。
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