「応答せよ、応答せよ」こちらあみ子 kaoriさんの映画レビュー(感想・評価)
応答せよ、応答せよ
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唯一気にかけてくれていた坊主頭のクラスメイトに
自分のどこが気持ち悪いか尋ねたあみ子。
だけど、「ワシだけの秘密じゃ」と教えてもらえない。
「あみ子には分からんよ」
父親のセリフ。
あみ子が語りかけても
そこにあるのは、コミュニケーションの遮断。
どうせ言っても分からない。無駄だから。
あきらめ。優しさも含む。
なぜダメなのか
これをされるとどういう気持ちになるのか
あみ子だって、その都度きちんと説明されれば
分かるかもしれないのに…
1つなくなったトランシーバーは
あみ子の一方通行の語りかけの象徴。
これは特別な話じゃなく
人とちゃんと関わることを恐れる
私たち皆に向けた物語だと思う。
言っても伝わらないかもしれない。
でも、伝わるかもしれない。
向き合おうとしても、無駄かもしれない。
でも、無駄じゃないかもしれない。
「応答せよ、応答せよ」
人と正面から向き合えない弱い私たちに
あみ子は果敢に語りかけている。
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