「ストーリーは本家に忠実だから面白い、だけど何かが物足りない」キャメラを止めるな! かちかち映画速報さんの映画レビュー(感想・評価)
ストーリーは本家に忠実だから面白い、だけど何かが物足りない
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ストーリーは本家に忠実だから面白い。だけど何かが物足りない。原作では笑えたシーンもこっちだと笑えなかった。全体的に元から役者の演技力が高い(とくにゾンビの動きや護身術のキレの良さなど)ので、原作にあった段々と役者たちが役に入り込んで熱が入ってく様が薄れてる。
物足りない最大の要因は、役者に魅力を感じなかったことかもしれない。今作の役者はインパクトが弱くて地味。原作のハゲとアル中みたいな見た目だけで「あ、こいつやべー奴だ」ってなる人が居ないので印象に残らない。髭とノッポとかは居たの覚えてるけど本名は忘れた。唯一黒人の音響だけは音楽のセンスが良かったので覚えてる。
役者はみんなオリジナルの方が好きだなぁ。中でも監督役はぜったいに濱津隆之がいい。この人からにじみ出てる優しさが、今作の監督役には感じられなかった。濱津のふだん優しい口調と性格があるからこそ、本番スタートでブチ切れモードになるのがギャップで面白いんだよなぁ。
ストーリーは同じで原作に及ばないとなると、単なるオリジナルの劣化版になってしまったのが残念。竹原芳子が「オリジナルに忠実に」と言わなければ、監督のアレンジが加わって面白くなったのかな。せっかくリメイクするなら、少し新しい要素や改変が加わったカメ止めを見たかったかも。いや、そもそも「脚本が全く同じでも、べつの人がやって面白くなるとは限らない」という皮肉めいたメッセージが込められてたのか…
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