「リメイクを作ることの難しさ」キャメラを止めるな! むっちさんの映画レビュー(感想・評価)
リメイクを作ることの難しさ
リメイクを作ることの難しさを感じました。
リメイクを見る人はオリジナル作品が好きな人も多いでしょうし、そうなるとどうしてもオリジナルと比べてダメ出ししてしまいがちだと思います。個人的には後半の種明かし部分で「あの場面の不自然さはこういうことだったのか!」と気づいて笑いにつながるところがあまりうまくいっていないと感じました。ただ、これはオリジナルを2回見た人間の思うことであって、オリジナルを見たことがない人がどう感じるかは気になるところです。
オリジナルのよさが出ていなかったのは監督役の俳優だと思います。オリジナルでは撮影中の狂気じみた感じと後半のしがない三流監督のやるせない感じのギャップが面白かったのですが、リメイクではおしゃれな監督になってしまっているんですよね。オリジナルでは低予算の映画に参加する二流・三流の役者とスタッフという感じがよく出ていましたが、リメイクではあまり感じられませんでした。そういったペーソスを含んだ笑いというものが海外では難しいのかもしれないと思いました。この辺りはフランス人が見ればまた違ってくるのかもしれません。
お金をかけていい俳優を使って洗練されたよい作品になるリメイクもありますが、もともとこの作品はリメイクには不向きだったのかもしれません。ただ、そうは言ってもオリジナルが好きな人は見比べてああだこうだ言うことができるのでそういう意味だけでも見る価値はあると思います。
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