サイコ・ゴアマンのレビュー・感想・評価
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宇宙の命運はイカれた少女の手に託された
ミミとその兄ルークはクレイジー・ボールでの勝負の果てに庭から最凶最悪の悪魔を掘り当ててしまい……って真面目にあらすじを書くのもはばかられる程のファナティックな映画。
実際、このミミの傍若無人を絵に描いたようなイカレっぷりが凄まじくて、おかげで苦手なはずのゴアやスプラッタ表現が全く苦にならない。途轍もない化け物を掘り当て、凄惨な殺人現場を目の当たりにしてもこゆるぎもしないミミの精神強者ぶりに比べ、まともゆえに割りを食ってばかりのルークが本当に気の毒になってくる。
気の毒なのはサイコ・ゴアマン略してPGも同じで、宇宙一の最凶生物が少女に振り回され、過去の残虐ぶりを話して聞かせようにもあっさりと流され、挙げ句の果てに生命の危機にまで晒されるのだから、同情する他ない。
監督は日本の特撮が大好きだそうで、それも東宝や円谷プロのような世界でもリスペクトされる王道作品ではなく、ライダーや戦隊のいわゆる東映特撮に愛着があるらしい。そう言われてみると、PGをはじめとした宇宙生物たちの姿や映像表現にその片鱗が見え隠れする。そういう意味では、東映のいい意味でチープな特撮に慣れ親しんだ日本でこそ、この作品が受け入れられると良いのだが。
なお、なんとなくほっこりするような良いシーンで終わったせいで、暖かな気持ちで映画館を後にしたが、考えてみるとこの後どうなるんだろう……いや、そんな先のことを憂いても仕方がない。どうであれ、ミミ一家には平穏が訪れたのだから。
過激映像集団のメンバー作、なるほど。
E.T.の次はPG?クレイジーボール!
日・特撮愛 × 加・ユーモア = メチャクチャ癖になるヘンテコメディ怪作。E.T.の次はPG?クレイジーボール!
名前のない悪魔が愛の力を知るまで。まるで一昔前の怪獣・異生物と子供が心を通わせるような作品で、それらへの愛溢れる自由すぎる時代錯誤お手製感。強烈な中毒性に思わず没入するし、ぬくもりのあるイカれっぷりが気持ちいい。最初はなかなか乗れないときもあったけど、こんなの嫌いになれるわけないだろ。と、最終的には言いたくなる仕上がりにモールス信号(?)壁トントンで大満足と言いたくなる。キャッチーで最高なタイトルから裏切られない(※タイトル通りサイコで血みどろなゴア描写も)。戦隊モノや仮面ライダーを見ていたときの気持ちも少し思い出した。
やけに大人びた勝気マセガキ妹ミミと気の弱い兄……ルーク!テレビ大好き怠け者父グレッグに母スーザンの家族。だけどやはりミミのキャラが強烈に振り切れていて、見ていてムカつくかクセになるかの瀬戸際。なんせタイトルロールの悪魔と出会ったときのなんてことない受け入れっぷり。なんならヤツが登場する前から充分おかしくて、兄を尻に敷いている。決戦はもちろんクレイジーボールで!ミミと兄"少年"の……なにはともあれ楽しかった!! そしてまた我らが愛すべきPGは本来の目的、世界を壊しに行くとさ。めでたしめでたし(※友だち除く)。
相手の臓器で剣作るアイデア天才
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