「【Voice of Soul】」サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時) ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
【Voice of Soul】
なんか、心が揺さぶられた。
アメリカの60年代は、公民権運動の時代だ。
ケネディ大統領が旗振り役になって、暗殺後は、リンドン・ジョンソンが受け継ぎ、キング牧師が前面に立って牽引したのだ。
キング牧師も暗殺されるが、このフェスは、その翌年に開催された。
今、このフィルムが発見され、再編集されて公開されたのは偶然ではあるまい。
キング牧師の暗殺をきっかけに、黒人の怒りは沸点に達し、抗議運動の過激化も懸念されたが、この映画の冒頭で、このフェスは、これらを沈静化させる目的もあったかもしれないとの説明もあった。
その後も抗議運動は続いたが、このフェスは、どちらかと言えば、黒人やマイノリティの気持ちを一つにしたのだろう。
……しかしだ!
こうした政治的なメッセージも多分に含んではいるものの、実は、それはそれ!
この映画は、歌声や音楽が心を、僕達の魂を本当に強く揺さぶる!
とにかく凄い!
ゴスペルが続いた直後の、”My Girl”は、抜群だ!
胸熱!
中盤に再登場した、スティービー・ワンダーはオープニングよりも良かった。
もう、言うことはなし。
政治的なメッセージが苦手な人でも、R&Bやソウル、ゴスペルなんかが好きだったら、十分に楽しめるし、ワクワクすると思う。
申し訳ないけど、コロナ前にも何度か行ったことがあるフェスより、こっちの方が心が揺さぶられた。
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