「【”誰かにとって、意味のあるモノになりたくて・・” 哀しきクローンを描く中で、不死の善悪を考えさせられる作品。自分の存在意義に気付き、哀し気な表情を浮かべていくソボクの姿が切なく思える作品である。】」SEOBOK ソボク NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”誰かにとって、意味のあるモノになりたくて・・” 哀しきクローンを描く中で、不死の善悪を考えさせられる作品。自分の存在意義に気付き、哀し気な表情を浮かべていくソボクの姿が切なく思える作品である。】
ー ソボク:徐福 劇中でも語られるが、不老不死を求めていた始皇帝に、不死のクスリを献上すると言い、金銭的支援を受けながら、結局は献上前に始皇帝は崩御し、自身は始皇帝からの支援を基に王になったと言われる歴史上の人物(架空人物である説もある。)ー
◆感想
・韓国国家の秘密プロジェクトにより、ips細胞により、女博士から産まれたクローン、ソボク(パク・ボゴム)と、余命宣告を受けている元情報局エージェントのギホン(コン・ユ)が、謎の敵から誘拐されようとする中で、少しづつ心の距離を縮めていく姿。
ー 自分は、何者なのだろう・・、というソボクの哀しみと、過去に犯した過ちにより同僚を失った事がトラウマになり、自暴自棄になっているギホン。
立場は違えど、お互いに似た者同士だと感じたのだろう・・。ー
・SF映画かと思って、見ていたがヒューマンドラマだった・・。
ー 研究所や、ソボクに抑制剤を打ち込む所などは、流石の韓国映画もマダマダかな・・、と思ってしまったなあ。ー
・ソボクを、謎の外国の襲撃者たちに攫われる事を恐れ、亡きものにしようと、方向転換した韓国情報局に対し、決然とソボクを守るギホン。
ー 銃弾を受ける事も厭わず、ソボクの前に立ちはだかるギホンの姿を見て、ソボクは唯一心を許せる”人間”だと思ったのだろう。
彼の、驚異的なサイコキネシスが炸裂するシーンは、見応えがある。”AKIRA””童夢”を少し思い出した。ー
◆ソボクが生成する液体によって、命が助かる可能性があるのに、彼の”人間の不老不死を実現させるためだけの姿”を見て、ギホンが取った行動には、”不死の必要性、善悪”を考えさせられた。
<いつの世でも、不老不死の身体を得るために、金を湯水の如く使う人間の姿は、醜い。
そして、その利権を奪おうとする者達も。
観る側に、解の無い、重い問いかけをしてくる作品。
無表情から徐々に自分の存在意義に気付き、哀し気な表情を浮かべていくソボクの姿が切なく思える作品である。>
今日、千葉の映画館にて観ました。月曜日、1100円でしたので。初めて見た韓国の映画は、コメディーでしたが。ソボクは、人間の愚かさ、生きることへの執着、人間の欲望が感じられて、面白かったです。
NOBUさん。いつもありがとうございます。怖いですね。永遠の命を求める余りモルモットの人間。この領域の研究が行き過ぎないことを望みます。
いま。NHKでIPS細胞研究者、山中教授が出演していて科学は日々進んでいるんですね。
善悪がハッキリしない所は観ていて面白いですね。一瞬、どっちが正義か分からなくなります。私は不死には興味ありませんが、不老の方は羨ましいですね。そういう薬があったら高額でも買うでしょう。