「パートナーを襲った予期せぬ病(超新星爆発)が二人の関係に新しい光(超新星=supernova)を灯らせる愛の物語。幾つになっても新しい星は輝くのだ。」スーパーノヴァ もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
パートナーを襲った予期せぬ病(超新星爆発)が二人の関係に新しい光(超新星=supernova)を灯らせる愛の物語。幾つになっても新しい星は輝くのだ。
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①コリン・ファースは『シングルマン』で、パートナーを突然失くした中年のゲイの喪失感・絶望感とそこからの蘇生を見事に演じ上げて見せた。本作では認知症を発症した長年のパートナーに最後まで寄り添いたいと願いつつ本当にやり遂げられるのか自信を持てない葛藤を内に秘めたまま(もしかしたら最後になるかも知れない)二人だけの旅に出た初老のゲイの苦悩をほぼ内面演技だけで表現する。接写(流石に老けてきた。私と同い年だが、やはり西洋人は老けるのが早いのか)が多いが目の表情、顔の表情のみで内面の感情が手に取るように伝わってくる。②スタンリー・トィッチのスターキーも難役だ。いずれ近いうちに自分のことは勿論愛するサムの顔も名前も忘れてしまうことになる恐怖を抱えながら軽口を叩き明るく振る舞う。しかし心の奥では、自分がまだ自分であるうちに、サムに変わり果てた自分を見せる前に、この旅の間に全てを終わりにしようと、命を断つことを密かに考えている。③相手を愛するがゆえにすれ違う二人のやがてくる未来への選択の違い。そして長い付き合いだからこそ二人とも相手の考えは口には出さずとも察している。サムの姉の家でのパーティーの間にスターキーが考えていたことの確たる証拠を見つけてしまったサム。翌日二人は初めてお互いの考え・想い・選択をぶつけ合い大喧嘩する(超新星爆発だ)。④
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