「決意の重み」スーパーノヴァ yukarinさんの映画レビュー(感想・評価)
決意の重み
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20年来のパートナーであるピアニストのサムと作家のタスカー
タスカーは若年性認知症を患い、日常にもその影響を濃くし始めている
キャンピングカーでイギリスのハイランドを目指しながら、サムの家族や友人たちに会いつつ旅するふたり
愛するが故のそれぞれの想いが物語を紡いでいく
物語自体は淡々と進んでいくが、2人の俳優が見事に色を付けていく
ただ、LGBTQで描くことの意味は特に感じられなかった
異性愛者でも同性愛者でもこの物語の本質が大きく変わるようには思えなかったから
でも、この2人、と考えるとこの設定にも意味があるのかもしれない
自らのこの先を知り、自らを失っていくことに耐えられないと思うタスカーの決断
自分を分からなくなっても、支えていきたいと思うサムの決断
2人の想いは変わったわけではないのに、お互いを想っているのに、タスカーの病が2人を引き裂いてしまう
逝かせるのも愛なのだろうと思う
でもその時が来たら、それを受け入れるのは決して容易なことではない
そして、自分が自分でいられるうちに、自分で決められるうちに、自分で動けるうちに、そう願うかもしれない
たとえ愛する人を深く哀しませることになろうとも
2人の激しい衝突の翌朝
サムの一言、その決断が重く響く
let me go with you(字幕は「ずっと一緒だ」だったかな)
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