映画 五等分の花嫁のレビュー・感想・評価
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記号的な表現の面白さ
マンガやアニメが記号的な表現でなければできない物語だ。5つ子の入れ替わりを生かしたコメディ展開を持ち味にしている作品だが、そもそもマンガやアニメは、同じ顔でも身に着けている衣装や髪型、色などを記号的に変えだけで別キャラと認識し得るシミュラークルだからこそ、そういう物語が成り立つ。そして、マンガやアニメの絵は、記号的な特徴を押さえておけば、異なる作者が異なる絵柄で描いてても同一キャラだと認識し得る。(だから二次創作も楽しめる)
そんな記号的な表現の限界と面白さを巧みにラブコメディの図式に組み込んでいるのが本作の上手いところ。主人公は、当初は5人を見分けることができない。ヘッドフォンやリボンなど、記号的な特徴を入れ替わってしまうと、たちまち勘違いしてしまう。しかし、例えば、5つ子の祖父は5人を見分けることができる。なぜなら愛があるから。そうして、愛情が深まっていくにつれて主人公は、記号的な特徴に頼らずに5人を見分けることが可能になる。つまり、愛があれば記号的表現の限界を乗り越えられるのだ。愛と記号の見事な組み合わせだ。
原作マンガの作画クオリティーと比べると弱さを感じるも、内容が魅力的なので目が慣れれば問題なし?
本作は「週刊少年マガジン」で連載された原作マンガの映画化ですが、その前に2クールのテレビアニメ版があります。
つまり映画では、その2クールのアニメの続きの「完結編」で、原作マンガの84話から122話(最終回)までを描いています。
私は時間の関係でアニメ版を見ず、原作マンガの「1話」だけを読み、作風をざっくりと押さえる程度で映画を見ました。それもあってか最初はそこまで満足度が高くありませんでした。
まず、感じたのは原作マンガの作画のクオリティーが非常に高い、ということで、アニメ化すると、やや作画クオリティーが落ちている気がしました。
そこが気になっていましたが改めて2回目を見た時に目が慣れてきたようで、ようやくキチンと判断できる状態になれました。
結論から言うと、「この作品は見れば見るほど発見もあり面白い」です。
そもそものコンセプトの「ヒロインがひとりだって誰が決めた?」という視点も良いですし、五つ子だから「それぞれの喜びや悲しみなども5人全員で五等分」というのも姉妹の絆を描ける上手い設定です。
5人のヒロインと1人の主人公、という構図だと男性向けの作品という印象になりますが、それぞれのヒロインの葛藤などもキチンと描いていたりと、女性も十分に楽しめると思います。
最後に誰と結ばれるのか、という作品ではありますが、その結果だけに意味があるわけでなく、本作の魅力は、5人姉妹と上杉風太郎の6人の関係性にあります。
そのため繰り返して見ても、常に「視点が変わる面白さ」があり、様々な発見や感情が出てきます。
原作マンガの84話から122話までを136分でまとめるのは無理があったという見方もあるのでしょうが、私は上手く再構築されていたと思います。
例えば原作マンガも「読み切り」から連載に変わった際に、1話の構成がより洗練されたのと同様な感じでした。
声優陣も豪華で設定が優れた良作です。
空虚感
これが、集大成。これぞ、集大成。
これほどまでに感動した作品はあろうか。四葉推しではないのでエンディングに関しては少しモヤが残るが、それには目をつぶって、
最初から最後までのストーリーのテンポがよく、五つ子たちの最後の文化祭と失恋、そして旅立ちまでを描ききった本作は原作、アニメのノウハウを全て凝縮し、これぞ集大成と言える感動作品だ。
五人の違いがわかった
泣かせにきてるやん
アニメ同様に楽しめる作品
コメディー要素がかなり減った
アイデアが秀逸
四葉推し
夢から覚めて欲しくない。
隣で号泣してる人がいたくらい良作
80点
映画評価:80点
原作を読んでないアニメ畑からの者です。
情報を遮断しきれず、
誰と結ばれるのか知ってしまった状態で
映画館にて視聴して来ました。
正直フータローの選択に対して納得いかないし、
アニメ版では一番消極的な存在でした。
そんな彼女を好きになる理由が
アニメ版だけだと見つからない。
しかし、この映画版では
彼女の化けの皮がめくれて、
結構やんちゃで自己中だった事も判明した。
一番五つ子にコンプレックスを抱いていた彼女にフータローは惹かれたのか?
それはフータローにしかわかりませんが。
この映画版の見所は
結婚相手が誰だったかではなく、
彼らが学園祭で一喜一憂しているところ。
一花の我慢しない所や、
ニ乃の純粋に突き進む所、
三玖の積極的な所や、
四葉が誰かを頼れた瞬間、
五月が本当に追いかけたいものを見つけた時、
その全てが見所で
余す所なく全力疾走な彼らを
2時間越えで観られた喜び。
第三者の私からしたら、
そこに感動して、そこが楽しかった。
こんな素晴らしいアニメに出会わせてくれて
ありがとうございました!
ps.本当の父親の展開はアニメ版にねじ込む必要あったのかな?
【2022.7.6 映画館で観賞】
五つ子の物語、完結。
原作全巻所持。アニメ1期は観ましたが出来の悪さに2期は試聴せず。一原作ファンとしての評価です。
2期の終わり 学園祭の開催から、原作ラストまで描いたストーリーでしたね。原作から特に大きな変更点はなし。どうやら所々話のカット、改変?もあるようですね。映画化なのでカットは致し方なしですかね。(原作を読んだのがだいぶ前なので記憶から飛んでます。)
・良かったところ:
出てくるヒロイン全員可愛い。5姉妹の魅力・個性が最後まで原作に沿ってしっかり描かれていた。原作派ですが知っているシーンでも、声や動きがつくとかなりドキッとする。一人一人キラキラフォーカスするので推し変しそうになるくらい。
・悪かったところ:
長いです。尺は2時間ちょい、原作通り各話を順番に流すストーリー展開ですが、テンポが早すぎてなかなかに疲れます。途中中弛みしている気もしました。
自分は上記のキャラの可愛いシーンでなんとか繋いだ感じです。ストーリー展開を知っていたせいもあると思います。
・そもそもの話:
映画化せずに丁寧にアニメ3期をやって欲しかった。ぱっと見2期とそこまでクオリティは変わらないように見えたし…と一介のファンのそもそもの話でした。
・結論:
なんだかんだ面白かったし観てよかったです。最後まで描き切ってくれたのがなによりも嬉しい。6週目に行きましたがフィルムは水着の三玖ちゃんでした、嬉しい。
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