「2回目鑑賞のため大幅修正&ネタバレへ移行」映画 五等分の花嫁 mrkc7さんの映画レビュー(感想・評価)
2回目鑑賞のため大幅修正&ネタバレへ移行
大ヒットし、公開から2ヶ月半。2回目の鑑賞を経て感想に大きな変化があったのでレビューを大幅に修正しました。書きたい事、全部書きます。
結末まで追えた事でただただスッキリした、1回目の鑑賞はテレビシリーズ終了以来1年数ヶ月の情報遮断の賜物。
待ちに待った、溜めに溜めたストレスが一気に発散され心の底からスッキリした。
そこから2ヶ月半後に2回目を鑑賞。初見の興奮は無い。頭をリセットさせるのには間隔は長い方が良いが公開終了が近づいて来たので8月8日、連載開始5周年のこの日に観て来ました。(5周年はたまたま)
1回目は誰が花嫁に選ばれるかという、言わば終わらせ方に注目して観た。それは誰かにスポットを当てた見方にはなりにくい。あえて当てるなら気弱で支えたくなる存在でありながら大きく成長していく美玖。だがそんな見え見えの結末になるか?という疑念もあり視点は散り、俯瞰ないしは風太郎視点になりがちであった。
それでも四葉が選ばれた結末は驚きであったが納得も出来た。作品構成上、意外な結末は落差がある程、響くものということもあり、選ばれた後に四葉の心の動きが描かれる。
すべてを知った状態で観る2回目。視点は四葉に固定出来る。自身の想いを隠し風太郎に接し、姉妹を後押しする四葉の視点である。わからず観た1回目とわかって観る2回目。ただの天真爛漫ではないとわかった2回目を四葉の視点で観る「映画五等分の花嫁」は違う作品であった。
自身、大きく変わったのは、1回目泣けなかったのが、2回目は泣けたことだ。四葉の抱える負い目が丁寧に描かれていたのを1度観ていたから、自分の想いを隠し、思い詰める四葉の心に始めから感情移入出来た。
また報われなかった二乃の美玖が抱き合うシーンはテレビシリーズの結末として1回目の鑑賞では一つのクライマックスでもあった。
ここからは1回目も2回目も至る結末はわかった上で観る作品で形を整え、綺麗な着地を目指す。
完全に中野四葉の物語となった。
逃げ出す四葉を追いかけ転倒する風太郎に好きと答える四葉の体勢は1期であったあのシーン。その時は「ウソ」とはぐらかした四葉だったが、今回は「ウソをつけない」と答える。初めから観続けたファンへの心憎い演出だと感じた。
「特別な存在」という枷をはめられ、こだわり、迷い、失敗し、特別であることを放棄した四葉。許す姉妹に対して感謝と負い目を持ち続けた態度は天真爛漫に見えて実は美玖より卑屈だったことの裏返しであったのではなかろうか。
四葉は自室でどう過ごし、どの様な想いを巡らせていたのだろう?テレビシリーズから映画まで、四葉の部屋が描かれた印象が無い。もしかして1度も描かれていないのでは?
諸々、考えを巡らせ、噛み締めた約1年半。思えば2期放送中からNetflixで一気見を始め、最終回で追いつきリアルタイムで映画公開を知った。その後はコミックスをテレビシリーズ分のみ読み、数度に渡りアニメを視聴した。
映画は舞台挨拶ライブビューイング付きで鑑賞、その後映画分のコミックスを読み、五等分の花嫁展にも行った。一連の作品群として多くに参加出来た事を含めて、すごく楽しい視聴経験だったと思います。
そして視聴経験を締め括った2度目の映画鑑賞、やはり四葉が選ばれたことを嬉しく思う。当初、美玖を応援したくなる構成だった。そして作中、美玖を応援していたのが四葉だった。四葉は無意識に自分を投影する対象であったのかも知れない。仕組まれたものなら素晴らしい仕掛けだ。まんまとはめられた。
エンドロールも秀逸だった。アルバムを捲り、振り返り懐かしむ様な手触りを感じるエンディング。あとを引く余韻はほろ苦くも爽やかで一連の作品を締めくくるに相応しいものだった。
本当に良い作品に出会えたことに感謝。大満足です。
2022年8月10日更新
五等分の花嫁展〜Memories〜にさっき行ってきました。思えば五等分の花嫁を知ったきっかけは、通勤ルートであるATCで行われてた以前の五等分の花嫁展。ニュートラム混んでるな〜、なんやろ。アニメイベントか〜。
その後ネトフリ見てたら再会した。あの時のアニメか〜と思って観たらハマったな。
私にとっての一連の物語は本日で完結し思い出になります。
私としては2回目は行かないかな。新鮮な驚きと感動を味わう事はもう無いと思うので、忘れた頃に配信されていれば観たいと思います。
1週目の成績はかなり良さそうですね。いろいろ期待が高まります。
【追記4】第1弾のキービジュアル、5人別々の夜のカットに「あなたを待っています」はマンガそのままなんですね。映画館でチラシをもらって、なんでこんな余白の多いパッとしないビジュアルと思ってましたが、マンガを読んで逆にビビっときました。
【追記3】今期のアニメ、なんだか同じ事を繰り返すばかりのものがある。それに比べると展開も感情の変化も意外性も毎回、毎話ワクワクさせられるこの五等分の花嫁という作品は素晴らしい。原作者の着想、それを具現化したスキルに敬意を表します。本当に楽しい視聴体験をありがとうございました。
【追記2】多くの展開があり新鮮な気持ちで見続けられる。そこにしっかりと五つ子の個性と感情が生々しく描かれていた。
特に先程読み終わったばかりだがマンガは素晴らしい。テレビシリーズでは採用されなかった〇〇の場合、劇場版では採用されたが、これはマンガの方が向いている事を含めて原作の良さであったと感じる。
【追記】五等分の花嫁からNetflixで多くのアニメを見出したのだが、この作品は本当に良く出来ていると思う。劇場版だけの、映画としての評価は3.5だが作品通しての評価は4.5。(これは自分としての最高評価)