決戦は日曜日のレビュー・感想・評価
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壊れたコーヒーメーカーはどっち?
2023
44本目
作品としては、非常に分かりやすい政治コメディ。
時間もちょうどいい感じ。
何が起きても、想定内なのか全く動じない。
さらにはニヤケる始末。…だが、
それこそが、政治世界の異常なのか。
宮沢りえさん演技もいい。
バカ発言?普通な発言?
どっちが異常なのか??
まあ、楽に観られる作品でした。
壊れても使い続けられるコーヒーメーカーのようなもの…それが政治システム
<映画のことば>
「これが一番いい選択なんです。理解できないかも知れませんが、こういうふうに政界に入るやり方もあるんです。」
一つの議席には、多くの利害関係がぶら下がってしまっているので、「候補としての適任者がいない」などという(つまらない?)理由で、前議員が維持していた票田をみすみす他の(対立)候補に渡すという選択肢は、あり得ないのでしょう。
それで、世に「世襲議員」というものがなくならない由縁だろうと思います。評論子は。
候補として担ぎ出される当の本人の能力や思惑のいかんに、関わらず。
しかし、谷村秘書(窪田正孝)のセリフにもある通り、どんな入り方で政界に入るにせよ、けっきょく数次の選挙を経て地盤(票田)を守って行けるか否かは本人(議員)の政治手腕のいかんに関わることも、また現実でしょう。
極端な話、最初はぎこちなく「かくかく」していた新米議員も、自身の政治手腕に磨きをかけるうちに、いつか大物政治家にならないとも限りません。
組織で動く評論子の仕事には定期の人事異動はつきものですが、「1年目は、前任者の仕事の後追い。2年目には前年にしてきた仕事の意味が初めて自分なりに理解でき、3年目にしてやっとこさ仕事に自分自身の創意工夫が出来るようになる」と、よく言われます。
政治家も、政界への入り方ではなく、入った政界で何をしたか(何ができたか)の方が、よっぽど重要なのかも知れません。
候補者本人が、当選をめざす運動ならぬ「落選をめざす運動」に切り替えても、結局は地盤の厚さで当選してしまうと言うのは何をかいわんやですが(投票する有権者も有権者?)。
たとえ、どぶのような悪臭を放っても、どぶの中に浸かっている当の本人たちは、まったく気づかないのでしょう。しかし、壊れていてもコーヒーらしきもの(コーヒーもどき)を抽出することはできるコーヒーメーカーのように、政治家らしきもの(政治家もどき)を輩出できるシステムなのであれば、それはそれで使い続けて行くことができるのでしょう。
そういう示唆もちゃんと含まれているとすれば、それはそれで、なかなかの佳作と言うべきなのかも知れません。本作は。
宮澤リエがこんな女優になるとは
11歳でモデルとしてデビューし、三井のリハウス、サンタフェ、貴乃花…
良くも悪くも世間を騒がせてきた、元・美少女が見事に演じきっている。
鎌倉殿の13人と共に印象に残る作品となった。
傍若無人なお嬢キャラを演じさせたら最高ですね。
後援会や県連といった、一見わかりにくい選挙の歯車と、日本の選挙そのものを端的に表した良作だと思う。
だいたい途中から展開が読めてしまうのが、
やや物足りない感じを受けた原因だろうか。
ゆみそんのラッキーカラーは赤
秘書の谷村くんが、淡々と的確に優しいようでも厳しいことも言うところが面白い。無理矢理選挙に担ぎ出された川島ゆみ、ありのまま思ったことを言ってしまうから、議員としては言ってはならないことも言ってしまうため、周りはヒヤヒヤ。そこもまた面白い。案外当選したらいい政治家になるかも?
予想に反して当選してしまったから、議員になった続編があっても面白いんじゃない?
窪田くん、議員秘書の役なんだから、前髪きっちりあげたほうがかっこよくて良かったのにな。
2世議員とは
女優宮沢りえが一肌脱いだと。笑わずにはいられない。かくかくがかくかくに。こんな2世もいっぱいいるのだろうと。決してわざとではなくて。そのピュアさに翻弄される谷村と岩渕がツボで。事務所の連帯感も凄まじくて。こんな同僚たちがいたらさぞかし楽しそう。去年の初笑いは確実に本作。
宮沢りえさんと窪田正孝の掛け合い演技が良かった!
あまり期待せずに窪田正孝さんと宮沢りえさんの演技が見たくて録画して先日みました。
単純に演技が上手くて掛け合いもよかったし、
そういう立候補者の裏側が少し覗けた感じがしてちゃんとしたエンタメ作品で楽しかったです!
日本映画chで視聴
秘書がトラブルに事務的に対応するのを感心する映画。
政治活動はパターンが決まっている、トラブルがあった場合の対応方法も決まっているので事務的に処理していくだけで感情が見えない。ただお金(給料)に関しては感情的になっていたのが印象的。
世間知らずの二世候補者に翻弄される議員秘書たちの姿、なかなかおもし...
世間知らずの二世候補者に翻弄される議員秘書たちの姿、なかなかおもしろかった。
代議士の娘が非常識なところがありつつも、時に正論を吐き、政治の世界にはびこるおかしな「常識」に疑問を突き付けるのは好感が持てる。
ただ、わざと落選しようと画策するのはやり過ぎか。
宮沢りえさんは素晴らしいが、イマイチ物足りない!!
わがままなお嬢様(宮沢りえ)が、徐々に選挙の内幕を知り
苦悩する演技力はすごかった。
その美しさはついつい投票してしまいそう。
既得権益を守るために祭り上げられた
代議士の素人お嬢さまが
次第に選挙戦の内実を知って行く過程が、
ブラックユーモアたっぷりに描かれる。
この映画ってポリティカル・コメディなの?
それにしては、
政治への風刺が弱い気がする。
日本の選挙制度を批判したかったのか?
こんなノー天気な代議士の娘・川島ゆみ(宮沢りえ)でも、
三バン
(地盤=父親が今まで築いた集票力と後援会組織)
(看板=知名度)
(カバン=お金)
があれば、現金受け渡しの動画や、
暴言、
暴力事件、と
スキャンダルまみれでも、
〉それでも選挙に勝つことは可能だ・・・
と言いたかったのか?
政治家の資質・・・
そんなものこれっぽっちも持たない元アイドル歌手とか、
元女優やスポーツ選手など、
《知名度と好感度と人気》があれば、
簡単に代議士先生になれる日本国です。
私たち日本人有権者が選挙に半分しか行かないのは何故か?
その答えがこの映画の中にある。
川島ゆみが、選挙戦の内情を知るにつれ、
「不正に塗れた選挙には当選したくない」と、
突然正義の人に早変わり。
お目付役の秘書の谷村(窪田正孝)も考えることがあり、
落選を手伝う羽目になる。
この顛末を見ると、
《入れたい候補者がいないんだよね》
《選挙に行っても仕方ないよね》
が、如何に正しいかが分かる仕組みだ。
「国を良くする!」
「人柄が良くて能力がある」
「圧倒的な情熱がある」人物とは、
全く関係のない所で、
選挙の勝敗が決まる!!
これこそが、
最大の皮肉かも知れない!!
皮肉にも有権者の選挙離れの現実を、
見事に活写した映画になっている。
事なかれ主義の政界にドロップキック
政治の世界の片鱗が少し見えてくる、テンポ良く楽しめる良作でした。
窪田さん・宮沢さんはじめ、出演者陣が皆上手なのと、スピーディーな展開で、尺も短く飽きずに最後まで観れます。事なかれ主義で古くからの常識に染まりまくり若くして悟った秘書(窪田さん)と、ちょっと変わった新人候補(宮沢さん)の相性がピッタリで楽しかったです。
現実と皮肉を込めたラストも良かった!コメディでありながら毒も盛り盛りで、笑ってゾッとする良作。テレビでは流せないんだろうな〜。面白かったです!
2022年 106本目
選挙の裏側大げさではなくこの映画のようなことは起こってるんだなぁと思いました。せっかくいい俳優さんが出てるのだから社会派でいくのかコメディでいくのか、なんかもったいないなぁと思いました。
シニカル? いや∙∙∙ある意味 ド直球
軽快でコミカルに進んでいくスピード感ある展開に、
いたるところに散りばめられた超絶ブラックユーモア(笑
SNSや内部リークなど、一昔前まではベールに包まれていたであろう暗黙の諸々が、
面白おかしく、おまけに軽いタッチで露呈されていく様は、
今という情報に富む時代においてミスマッチでなんとも言えずに滑稽。
時事ネタも織り込み、斜めから俯瞰で見た、出馬を通した政治の世界。
笑えるけども、実際ちょっと恐ろしくもある。
宮沢りえさんはさすが。
地元役柄の佇まいから表情、声の出し方や立姿。怒鳴り方や開き直りの様まで、
全てにおいてお見事でした!
秘書をはじめとする事務所の皆さんや後援会、
選挙の仕組みや成り行きもわかりやすく勉強になる映画です❗️
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