「今週の韓国アクションもの。迷ったら見に行くのがお勧め。」潜入 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
今週の韓国アクションもの。迷ったら見に行くのがお勧め。
今年68本目(合計133本目)。 ※まだ書いていないのが大量にあるので実質的には70本目くらい。ぼちぼち書いていきます。「ブックセラーズ」とか良かったです。
さて、こちらの作品。今週の韓国映画のアクションものです。公開されているところは今のところ結構少ないようです。そのような事情なのでネタバレば極力控えめで(ここの紹介と、公式サイトにある範囲のみ)。
最初に「実話に着想を得ています」と出ますが、1998年の韓国のIMF介入の通貨危機(ここのサイトでは誤って「1989年」となっていますが、公式サイト並びに史実通り「1998年」が正しい。下2桁の誤り)からきた韓国の経済混乱期を題材にとったようです。
このような混乱期の中で暗躍するのが、日本も韓国もそうですが、いわゆる「アウトロー」な人達であり、そうしたグループが手を染めるのは薬物。1gあたりでも相当な価格で売られているんですね…(もっとも、当然、手をだしてはいけない)。
登場人物が多く、誰が悪人なのかはなかなか判断が付きにくく、中盤あたりから明かされます。なかなか最初の段階で見抜くのは難しんじゃないかな…と思います(少しひねりも入っています)。
一応、R15指定なので表現はきついところもあります(大人の営み、暴力的表現、違法な行為の描写など)。ただ、趣旨はわかるし、分別がつけばそこまで怖くはないかな…と思います(R15の中ではソフトなほう)。
推理ものとして見ることも可能ではありますが、純粋なアクションものと見たほうが良いのかなと思います。また、舞台は釜山(プサン)ですが、その周辺の地理(釜山周辺の市町村など)の知識があればよいかもしれません(説明はなく、余り聞かないところも出てくる)。ただ、わからなくても理解に支障はきたさないと思います(それを前提にする点はないので)。
採点は下記の通りで4.8を5.0まで切り上げています。
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(減点0.1) この映画、韓国映画なのですが、元のタイトルは「死生決断」です(「断」の字が旧漢字)。このタイトルが表示されたまま始まるため、「潜入」のチケットを買って入ったら、あれ?違うの??って混乱します(かつ、「潜入」のテーマの提示は、物語の30%くらいを過ぎた、40分くらいまで出てこない)。韓国映画を同時に2つ以上やっているような映画館(シネマート心斎橋さんもそうですね)だと混乱するかな…と思います。日本語では「死生決断」は四字熟語ではありませんが、意味内容は漢字から推測することは可能で、ますます混乱します。どうも、2006年の映画のようで(あるいは、そのリメイク?)、今更手を入れられないのは仕方がないので、映画館側である程度アナウンスが必要なのかな…とは思いました。
(減点0.1) 「アウトロー」な人たちが違法薬物に手を出すところは、具体的に製造まで触れられていますが、字幕の「塩酸エフェドリン」はややマニアックです(こうした違法薬物を作るときに使われるもの)。日本の高校化学で扱うような内容でもないですし、字幕に何かしら工夫は欲しかったです。
ちなみに、あの方法(映画内で触れられている手法。あまりよろしくないお話なので詳細カット)では、純粋なものは作れません(粗悪品しかできません。日本でときどき啓発活動で紹介される「違法な製造工場の様子」で出てくるようなレベルの水準)。
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