「我が道を行く兼三郎。今後もぶれずにあのまま行く。兼三郎にはイライラするし感動もしなかったが、スゴく面白かった。男の介護者は自分1人で頑張ろうとしてしまいがちなのが良くない。」コットンテール マサヒロさんの映画レビュー(感想・評価)
我が道を行く兼三郎。今後もぶれずにあのまま行く。兼三郎にはイライラするし感動もしなかったが、スゴく面白かった。男の介護者は自分1人で頑張ろうとしてしまいがちなのが良くない。
以下は別に兼三郎の悪口のつもりではないし、欠点、短所のつもりでもない。兼三郎を非難、否定したいわけではない。コレが兼三郎だと言いたいだけだ。
「コレが俺だ」 by 兼三郎 (^^)
兼三郎は、ふてぶてしい、ずうずうしい、自己中心的。どれも否定的な言葉で、「よく言えば○○」と言い換える言葉さえ思い浮かばない。あえて言えば、動じない、堂々としてる、大胆不敵。
もっと協調性をとか、まわりの迷惑も考えろとか、気をつかえとかあなたは思うだろう(僕も思う)。しかし周りから何と言われようとも兼三郎は、我 関せず、馬耳東風、聞く耳持たずだ。兼三郎にしたら自分の気分にしたがって行動してるだけで何が悪い、余計なお世話だ。兼三郎とあなた(僕)の行動の基準が違うだけだ。兼三郎は当然自分の基準にしたがって行動する。それで失敗しても反省はしないし、ちょっと運が悪かったなと思うだけだ。
例えばタコと自転車を盗むが、バレなきゃいいと思ってる。バレたら謝ればいいと思ってるし、きっともしバレても後悔も反省もしない。運が悪かったと思うだけだ。
また、ロンドンで急に今日行こうと言い出して、結局ひとりでサッサと出かけてしまう。結果、逆方向の列車に乗り、途中下車で電車がなくなり、盗んだ自転車でやみくもに走り出して雨に降られ、木の下で雨宿り。スマホの電池切れで助けも呼べないからそこで一夜を過ごす。こんな時ももちろん、今度からは息子の言うことにも耳を傾けようなんて、これっぽっちも思わない。きっと後々思い出すときも、外国で面白い経験をしたぐらいの感じだ。
あーホントいい迷惑、いい年して何やってんだ、学習しろよ、自業自得、やれやれコレで少しは反省して態度を改めるだろう、とあなたは思うだろう。
だけど僕は、絶対 兼三郎は変わらないと確信して見ていた。
だから最後のほうの家族の再生みたいな場面でも僕は覚めた目で見ていて、思わずつい鼻でフッと笑ってしまった。何も変わっちゃいないよと思ったからだ。
最初にも書いたが兼三郎を非難して否定したい訳ではない、良くも悪くも、コレが兼三郎だと言いたいのだ。だけどヤッパシ周りにしたらホントにいい迷惑だ。「やれやれ」。
「文句あるか」 by 兼三郎。