「若かりし頃の兼三郎と明子」コットンテール TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
若かりし頃の兼三郎と明子
本作品、「怪しいな」と感じつつも上映時間が都合よかったために劇場鑑賞に踏み切りましたが、観た感想は完全無欠の「おなら映画」でした。
スッカスカな脚本を、回想を繰り返し入れ込むことで経緯を小出しにして映画っぽく仕立てていますが、全般ファンタジーな設定と都合のいい展開。回想きっかけに馬鹿の一つ覚えでリリーさんを想いに耽させ、展開によってキャラクターの人格すら変わるのにはもう苦笑を超えて失笑です。
一点、そこに力を入れたのかと思えるほど印象的なのは、若かりし頃の兼三郎と明子を演じる工藤孝生さんと恒松祐里さんが、その後を演じるリリー・フランキーさんと木村多江さんの特徴をよくつかんだ演技なところ。そもそも役そのものではなく、その役者に似せているところは、何なら若手の方が頑張ってるな、とひねくれた感想ですみません。
まぁ私の好みではありませんでした。個人の感想ということでお許しを。
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AWMRさんのコメント
2025年9月10日
他の低評価の方にもコメントしてますが、この映画のファンタジーは観る人の人生経験を反映するところがありますね。
もっと年を取られて、いろんな経験をされると、この映画の描き方に共感されるのではないかと思います。逆にこれ以上、細かく描く必要性はないかも、死に直面する病の実情を描く必要なないかも、と感じるのではないでしょうか。若い方ならば、もっと年を取られてから、もう一度ご覧になられてはどうでしょうか。
何で急に主人公の妻が亡くなるの、その理由は何か?と共感を得ない人でも、まずは夫の行動にイライラしない人はいないでしょうね。それがこの映画の狙いでもあり、その背景も想像したいところでもありますね。

