「最高にアタオカでカオス、R-15+のB級映画がくれる変な余韻」アフリカン・カンフー・ナチス たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
最高にアタオカでカオス、R-15+のB級映画がくれる変な余韻
初めてのイメージフォーラム。予告編から色々と社会提起するような映画を紹介するわけです。観ているだけでドヨっとするような。そんな劇場が1日4本かけるのが、最高にカオスなこの作品。
ヤバイヤバイ…「なんこれ!?」ってずーっと観てたのに、変な余韻が凄い。中身なんてあったもんじゃない、カオスを生み落とした制作陣に拍手。
舞台は第二次世界大戦後のガーナ。東条英機とヒトラーが生きていたんですね、これが笑。手を組んで現地人を「ガーナ・アーリア人」として洗脳してしまう。そんな中、優しき青年のアナーの彼女も失踪し、師匠も殺されてしまう。そこから始まる復讐、全てはヒトラーと東条英機の主催する大会で…!みたいな話。
気にせずにはいられない関西弁の字幕に心を掴まれたら、あとはこの作品の世界に堕ちるだけ。高い身体能力を存分に発揮するのはもちろん、R-15+に相応しい血(が飛ぶ安めのCG)が飛び交う大会のシーンは必見。さらに、カオスな音楽は入れるタイミングが微妙かつ印象的。あ、これで死ぬんだな…と思うし、ちょっと入れるのが早かったりもしている。また、カンフーを超えた(?)ラストシーンはもはやカオス。それこそこの作品の真骨頂。その一方で、もちろん面白いが、やっぱり特訓のシーンとか割と変わり映えしないし眠かったところもある。
もろもろカオスなので、頭を空っぽにして見るのにもってこい。安っぽい割れた音声など、今どき体感しにくい映画の大変さも伝わってきたりして、まさしくB級の名に相応しい1本。
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