劇場公開日 2021年6月12日

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「ドイツ人がガーナでカンフー映画作ってみた」アフリカン・カンフー・ナチス 克晴さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ドイツ人がガーナでカンフー映画作ってみた

2021年6月18日
iPhoneアプリから投稿

世の中には、どんなヤクをキメてればこんなゲテモノな組み合わせを思いつくのか、という悪魔合体作品が媒体問わず時々出てきますが、本作はそんな中でもかなり濃い口なバカ映画です。

要素としてはカンフーが一番強く、往年の香港映画をガーナを舞台にリメイクしたような感すらありましたが、演じる役者さんの身体能力がかなりガチで(東条英機を除く)、アクションは普通に楽しめてしまいます。
せっかくならアフリカの格闘技も見てみたかったですが、まぁコンセプトがコンセプトなのでしゃーない。
ストーリーも非常にシンプルで、アクションを邪魔しません。

そしてこの手の映画最大の見どころである「ツッコミどころ」。
本作も出だしから黒人に白塗りしただけで白人に洗脳と言い張る手法、ガーナは支配したというわりにやたら少ない兵士、ガーナ人の字幕は全部大阪弁、なぜか日本語も理解しているガーナ人、くどいくらい出てくるアドンコの広告、ヒトラーが支配したわりにはめっちゃ平和そうなガーナの風景等等、コロナ禍で声出して笑えないのが本当に残念なほどに笑いどころだらけです。
ポリコレ棒でフルボッコにされそうでも、ヒトラー側近のゲーリング役に黒人をアテる配慮で全部帳消し!

ここまで振り切ったバカ映画は近年なかなかないでしょう。お好きなかたはぜひ!

克晴