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ー　競歩をメインテーマにした映画は珍しい。だが、この映画では競歩を熱血に描くのではなく、マイペースで生きて来た女子高生が、競歩に目覚める中で、生き方が変わっていく様を、演技派シム・ウンギョンが演じる様が良いのである。－

■先天的な乗り物酔い症候群で、あらゆる乗り物に乗れないイ・マンボク（シム・ウンギョン）は、歩いて往復4時間の通学をしている女子高生。
　勉強は苦手で、流されるままに生きてきた彼女だったが、ある時、往復4時間の通学をしている女性担任教師からスポーツの競歩を勧められる。

◆感想＜Caution!内容に触れています。＞

・物語は一応、章立てで描かれる。

　１.良く歩く女の子
　　　・イ・マンボクが、往復4時間の通学をしている事を知った女性担任教師が、吃驚し彼女に競歩を勧める章。

　２.陸上競技を侮る事なかれ
　　　・だが、彼女が入部した陸上部には、怖ーい先輩、ナム・スジ（パク・ジュヒ）が居て、彼女に厳しく当たるのである。

　３．地獄の特訓
　　　・イ・マンボクは飄々としつつ、スジを見返して行く・・ことはなく、ソウルの大会に出る為にバスに乗るも案の定、車酔いしてしまい、ギリギリで到着するも、競技中にダウンするのである。この辺りのシム・ウンギョンさんのコミカル演技は流石である。この女優さんは、シリアス、コミカル何でも出来るのだよなあ。朴訥としたイ・マンボクにはぴったりである。

　４．最終章．歩く女王
　　　・ナント、彼女と今や彼女を認めるようになったナム・スジは、会場のあるソウルまで、前日に７０キロを歩くのである。だが、マンボクは怪我を押して歩くのだが、ナム・スジは古傷が悪化していて、マンボクは一人で、競技に出場し、途中までブッチギリでトップを歩くのだが・・。

＜今作は超乗り物酔いの女子高生が片道二時間の通学をしていることを知った担任が競歩を勧めた事から、彼女の人生が変わるスポーツコメディなのである。
　競技後の、彼女に関わった人達の姿も良いのだな。
　流石、演技派シム・ウンギョンであるなあ、と思った作品でもある。＞