劇場公開日 2021年6月11日

  • 予告編を見る

「【”私たちの愛は、永遠に繋がれる・・。” 人生の黄昏時を如何に有意義に過ごし、潔く身を処すか・・。深く、重いテーマを名優達がユーモアを交えつつ、演じています。】」ブラックバード 家族が家族であるうちに NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”私たちの愛は、永遠に繋がれる・・。” 人生の黄昏時を如何に有意義に過ごし、潔く身を処すか・・。深く、重いテーマを名優達がユーモアを交えつつ、演じています。】

2021年7月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

ー 舞台は明らかになっていないが、安楽死を認めていない地である事は、直ぐに分かる。ー

◆半身不随のリリー(スーザン・サランドン)と夫ポール(サム・ニール:良い味を出している・・。)の住む瀟洒な家に長女ジェニファー(ケイト・ウィンスレット)一家と、二女アナ(ミア・ワシコウスカ)とパートナー、クリス(ベックス・テイラー=クラウス)そして、リズ(リンゼイ・ダンカン)がやってくる。
”リリーに最期の日々を楽しませるために・・”
 ー 出演俳優さん達の陣容が、凄い・・。ー

<Caution! 以下、内容に触れています。>

◆感想
 ・集った人たちが、リリーの選択を許諾して集まった筈なのに、徐々に不協和音が鳴り始める。
 そして、冒頭、リズがやって来た事に対するジェニファーの態度。

 ・女王の様な、リリーの勝気な性格も随所でさり気なく描かれる。
 ー ”良いの、一人でやれるから・・。””雰囲気を壊さないで頂戴!”ー

 ・何故、リズは家族でもないのに、昔からこの家の様々な催し事に参加しているのか・・
 徐々に膨らむジェニファーのリズへの不信。そして、まさか父と共謀して・・。広がる不安感。
 ー この辺りの家族の描き方が、尺の関係もあるのだろうが、やや粗い気がする。ー

 ・大家族の朝食風景が良い。余命幾ばくもないリリーが、”主の席”から”ベーコン取ってよ”と大皿からベーコンを皿に乗せたり、ポールがスペアリブ塊肉に、念入りに肉汁を掛けていたり・・。
 ー 食は、家族を繋ぐ大切なモノである。ー

 ・楽しい、季節外れのクリスマスパーティ。最初は、穏やか且つユーモラスに進むが・・。
 本音をズバズバ言う、ジェニファーが、母の選択に異を唱え、アナも・・。

 ・別の場で、アナの秘密にも、ジェニファーは突っ込むが、パートナーであるクリスが語ったアナの真実に、誤解だったことを理解する。

<ベッドに横たわり、クスリを飲むリリーの両脇には、全ての確執を乗り越えたジェニファーとアナが彼女を支えている。
 そして、真正面には、理解ある夫ポールの姿。
 見事な人生の末期の処し方であろう。
 けれど、私たちは、その行為は家族の理解があって出来る事だという事を、忘れてはならないのである。
 そして、その家族を長き年月をかけて育てて来たのは、リリーであり、ポールなのである・・。>

<2021年7月18日 刈谷日劇にて鑑賞>

NOBU
マサシさんのコメント
2024年2月18日

家族がいればこそでしょう。それは理解できます。でも、家族にトラウマは残らないのでしょうか?
僕はあの山梨の事件を思い起こしましたけどね。

マサシ
talismanさんのコメント
2021年7月18日

コメントありがとうございます。皆でテーブル囲んでの食事はいいですよね、本当に🍽️🍴!

talisman