愛のくだらないのレビュー・感想・評価
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演出から昭和の香りがする
なんというかキャラクター造形と芝居の臭さから演出に昭和の香りを感じました。
調べてみたら監督の野本梢さんはまだ30代の若い監督さんでいらっしゃるんですね。
キャラクター造形はステレオタイプな感じだし、芝居は全体的に大げさでクサいしこういう芸風なのかと言われれば「そうなんですね」と納得するしかないのですが。
あまり好きな作風ではないなと思いました。
人に寄りかかることに有り難みを覚える、今の自分に刺さりすぎた1本
何だろう…自分の悶々とした感情の芯を思い切り喰ってきた。コメディテイストの中に鋭利なアンテナが沢山入っていて最後は何か泣いてた。笑
なんと言っても、野本梢監督のキャラクター作りが楽しい。結婚に踏み切れないカップルの物語ではあるのだけど、彼女の生き方の1つに過ぎない。だが、次第に一人で外堀を埋めていることに気づいた時の喪失感は共感しかない。楽ではあるが、楽しくないのである。自分も基本は一人で行動したいから、何か共に作業するときも何処か他人を省いている気がする。だからこそ生まれる孤独と有り難みが堪らなく、今なら分かる。
それに加え、読めない多方な展開と人間のユーモアを作り上げる構成力に感服する。藤岡麻希さんのパワフルでフレンドリーだけど、他人に寄りかからない感じとか凄く上手い。ななめ45゜の岡安章介のナヨッとしたバランスも絶妙。
そして何より、見るキッカケとなった村上由規乃さんがカッコいい。トランスジェンダーだから、と想起するイメージにハマらない、フラットな姿にほれぼれする。きっとそれも1つの狙いなのだろうが、そのアンテナの鋭さは天性のものかと思う。
そうしたキャラクターのバランスと何処に転がるか分からないユーモラスな展開が心をずっと刺激してくれた。
まだ自分、大学生なのにろくな大学の人間関係を開いてないな…なんて思っているこの頃に染み入るこの1本。誰でも気づきの1つは覚えるであろう、おすすめの作品。
心の中がワシャワシャした。良い事が起きるとキープしようって思うし、...
心の中がワシャワシャした。良い事が起きるとキープしようって思うし、悪い事が起きると何故かこれでもかと立て続けにやって来る。そんな中、ふとした瞬間にダメな自分だったり、他人の優しさだったり、愛されていたことだったりをちょっと感じて涙する。上手くいってなかった時も角度を変えると違った見え方をするなぁ〜
と 見終わった後にふと思った。
悪人でも善人でもないのがリアル
正義をふりかざし、無意識にまわりの人を傷つけていることに無自覚でガサツな人は共感できないのかも。そうゆう自分の行いに思い当たる節があり日々葛藤している普通の人はめちゃくちゃ共感できると思います。トランスジェンダーの人が映画やドラマだとだいたい誇張されていて、リアルじゃないのだけど、この映画のftmの人は極端に男らしくないのがリアル。
おそらく友達が少なくて現実の社会を知らない人にはよく分からないんだろうなこの映画。その人の関わってる人や現実の見方が分かるリトマス紙になる映画でした。
男には見えなかったけどね。
付き合って5年の彼氏と同棲するTV曲勤務のAPの、Pとして初めての仕事と恋愛事情のお話。
妊娠したら結婚しようと宣う元お笑いタレントでスーパー勤務の自己中マイペース彼氏に苛立ちつつアフターピルで避妊をする主人公に、WEBながらPとしての仕事が持ち上がり巻き起こるストーリー。
関係がギクシャクする中で、彼氏が妊娠したとか言い始めるし、企画書にいきなり待ったがかかるしと、大きく無いけどチマチマした厄介ごとが降り掛かりって展開だけど…事前にしっかりチェックしていなかったし作中で年齢を示されず、主人公が40ちょい手前ぐらいにみえたけど、33歳の設定なんですね。
33歳ならギリギリまあまあまあという感じだけど、見た目の印象年齢で観賞していたから何だか違和感バリバリ。TV局社員にCSRの概念はございませんか?
そういえば随分昔だけど、ホテル従業員だった友人が、超有名番組の台本がそのままゴミ箱に入っているのをみたって言っていたっけw
内容的には結構終盤まで負の要素が積み重なっていき、どうなるものかと思っていたけど、こちらについてもまあまあまあまあ…突飛も無いファンタジーにされるより良いけれど、ゴチャゴチャした設定の割に当たり障り無くキレイに纏まり、悪くは無いけれどちょっと肩透かし気味だったかな。
そういえば、メインどころじゃないけれど、紗希子役の女優さんのナチュラルな演技が上手すぎてビックリした。
そしてどうでも良いけれど、オーセンティックなBARでハイボールと頼んだら、ウイスキーで良いか、何なら銘柄指定はあるか確認されるし、黙ってレモンは入れませんよ。
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