「人間のどうしようもなさを思い知らされる」クレッシェンド 音楽の架け橋 nanaさんの映画レビュー(感想・評価)
人間のどうしようもなさを思い知らされる
頭で理解しようとしても心がついていかない
ということはある。
憎しみが憎しみを生む連鎖をどこかで断ち切らなければ
永遠と憎しみに振り回される無情な世界で生きなければならない
と、頭で理解することだけでなく
心が素直に受け入れることがどれほど難しいことか。
音楽の力、とか、スポーツの力、とか簡単にいうけど
本質的な問題は、そんなに簡単では無いのだろうと思う。
外野がいうのは簡単だけど、当事者たちにとってはそんなオブラートに包んだような
綺麗事ではない。
歴史や、家族の過去、自身の生い立ち
それらを目の前の個人と切り離して考えるというのはとても難しい。
それが、人間の良いところでもあり悪いところでもある。
いつか、人間がそういった過去のしがらみを振り切ることができるのだろうか。
おそらく無理だろうな……と思わされた。
作品として、その辺りを変に美しくまとめていないところが良い。
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