「息子の憤り」幸せの答え合わせ コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
息子の憤り
観ながらイラっと。
名優二人の演技力と存在感で、両親それぞれの葛藤を魅せてくれてはいるものの、正直、熟年離婚の理由や動機などありふれていて、さほど新鮮味はなく。
自己中な母親と、コミュ障の父親にイライラさせられつつも。
この映画の肝は、両親(特に母親)に翻弄される息子なのではないだろうか。
正直、別人格なんだから、子が親にしてやれることなんてない。
せいぜい母が抑うつ状態の時に自殺しないように付き添ってやるか、父からの伝言を母に渡すくらいか。
共感力があって、優しい性格から、両親の離婚を我が事のように思うのは仕方ないが、実のところ親離れで来てないおこちゃまな弱い心でしかないのではないかと。
この息子の態度に一番イライラしてしまいました。
「親はいいけど、息子はたまったもんじゃねーよ!」
「両親の嫌な部分ばかり受け継いで、自分の恋愛がうまくいかないよ!」
って監督の恨み節が炸裂していたようにも感じ。
人のせいにしてないで、経済だけでなく精神的にも自立しろよ、みたいな乾いた気持ちで劇場を後にしました。
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