「ボクだけのもの」Ribbon ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
ボクだけのもの
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のんさんの長編映画初監督作品ということでどのような作品なのか?とワクワクしながら観に行きました。
これが処女作なのか…!という思わぬ衝撃にやられました。多少拙い部分はありますが、作家性も抜群に発揮されており、主演・企画・監督・脚本・編集を一手に担う手腕にも驚かされました。
コロナ禍という今もまだ扱うのに難しいテーマも物語にビシッとハマっており、学生達の苦悩もしっかりと描き切っています。強いていうならばせめて去年に公開されていたらもう少しテーマがしっかり伝わったかなと思いました。
時間を無駄にしてしまっている消費の感覚も映像的に表されていましたし、マスクのせいで互いの顔がわからないというのもコロナあるあるを体現しているかのようでした。
主人公いつかの両親や妹のコロナ対策も独特すぎて面白かったです。母親はひたすらの厚着、父親はさすまた持って突撃、妹は完全不審者と似た者同士だなーといつかと一緒に観客の自分も思ってしまいました。母親は罪悪感の無い人間なので好きではありません(なんだかコーダの母親を思い出すようです。)
どこかイライラしてしまっている登場人物の心情もしっかり伝わってきますし、夢への熱を再燃させる再起動の物語としても面白く仕上がっていました。サンボマスターの主題歌も最高でしたし、リボンアートの美しさは惚れ惚れしてしまいますし、今から次回作が楽しみです。その前に「さかなのこ」ですね。ギョギョギョ。
鑑賞日 3/8
鑑賞時間 11:55〜13:55
座席 D-10
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