「迷路は同じ景色の繰り返し」ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ よしさんの映画レビュー(感想・評価)
迷路は同じ景色の繰り返し
幼少期の不幸な生い立ちと、苛烈な人種差別に苦しんだ不世出のジャズシンガー「ビリー・ホリディ」の半生を描く物語。
題名から、FBIとビリーの攻防メインのサスペンスだと想像しての鑑賞でしたが、上記の通り重厚な人間ドラマでした。
麻薬と男に溺れ、それが間違いだと理解しながらも、迷路のようなその生活から抜け出せないビリー。彼女の魂の悲鳴が聴こえてくるような、重苦しい映画でした。
50年代のアメリカでの人種差別。その悲惨さの知識はあるつもりでいましたが、このような映画を鑑賞すると、改めてその酷さを知ることが出来ますね。
ただ、映画としてはメリハリがない印象。「迷路のような・・・」は同じようなシチュエーションの繰り返しにも思えました。ここら辺は、ビリー・ホリディに対する思い入れ等も係るのかもしれませんね。
私的評価は普通にしました。
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