「かくれんぼの範囲広すぎぃ!」真夜中乙女戦争 フリントさんの映画レビュー(感想・評価)
かくれんぼの範囲広すぎぃ!
予告編の東京破壊シーンを見てなんか「ファイトクラブ」に似てるな~なんて思ってたけれど。
まったくもって下位互換的な映画でした。
原作がどうなのか知りませんが、かなり「ファイトクラブ」に影響を受けてるではないだろうか?
現状への不満とか恋とか暴走とかそのままでしたね…
バーでの会話を仲間に監視されてたシーンとか笑っちゃいましたよ。
初見ならゾッとするシーンかもですが、ファイトクラブの方がもっとインパクトが有ったというか、あぁここにも居るのかみたいな絶望と恐怖が上手く描けてた気がする。
私と黒服と先輩は最後まで名前が出てこないのでミステリアスというか、名無しだからこそのどこにでも居る存在、視聴者と登場人物との垣根が低くなるような作用をねらっているようにも感じるが、全体的にありえない展開が多くて、現実味が無いし、なにより主人公の人間味や過去を描くのがあっさりしすぎてて、いかにも作られたキャラクターって感じがしてしまった。
感情移入とかほとんどできないし、どうにも自分は乗り切れない感じがした。
先輩との恋もなかなかにほろ苦いのだが、いかんせんどちらも名前がないから淡泊。
愛の告白をしたところで、名前も知らないのにそれでいいのか?って思ってしまった。
好きな人の名前ってどうでもいいことなんですかね、現代の恋愛ってわからん…
納得できなかった点
黒服の設定。
かなりの金持ちで、退屈だから刺激的な事をしたくなるってのはわかるけど、いくらなんでも万能すぎ。
カリスマがあって実力もあるのはわかるけれど、大学側の警備や警察が無能すぎ。
いくらなんでも無理ありすぎでしょうよ。
しかも私=黒服をに匂わせる演出もあるのでなんかもうめちゃくちゃだよ!
かくれんぼクラブの設定
入会からかなりミステリアスなのにクラブ自体は結構普通だし、先輩との出会いの舞台装置としてあんまり機能してなかった気がする。
かくれんぼのルールも分からんし、大学構内だけじゃなくて町にも出てるし、あまつさえ森の廃墟まで行っちゃうあたり、もう探せる気がしない…
もしかしてかくれんぼとわ名ばかりの出会い系サークルなのか?
先輩と黒服の関係
黒服がPCをいじってるシーンの森と廃墟が有るシーンの森が似ている点や
先輩の彼氏が性機能不全な点、なんだか意味ありげだけれど明確にはされてないので視聴者に判断をゆだねてはいるけれど、どっちでもいいわ!
伏線はいろいろあった気がするがどんどんどうでもよくなってしまった。
結局この物語はなんだったんだ?
私が大学とバイトで精神を病んでしまって、暗い部屋で一人妄想でもしてる物語っていわれたほうがしっくりくるよ!
鑑賞後「ファイトクラブ」を見たくなのでその点だけは評価できる作品です。
----------------------------------------------------------------------
劇中セリフより
「なかなかいい所に隠れたじゃん」
ゴミ回収ボックスに隠れるべきは主人公より
青春ファンタジー映画に目くじらたててる私のほうかも知れません。