「泣けるがお涙頂戴系映画ではない」20歳のソウル nさんの映画レビュー(感想・評価)
泣けるがお涙頂戴系映画ではない
難病系の映画は普段あまり見ないのですが、「市船soul」の誕生秘話や作曲者である浅野大義さんの人生に興味を持ち、今回は鑑賞させていただきました。
一言で表すと、この映画はただのお涙頂戴系や難病系のものではなかったです。
大義くんがいかに一日一日を大切に、大好きな音楽と向き合い、残りの命を力強く生ききったのかが描かれていました。
また、他の吹奏楽部員も大義くんとの関わりを通して変わっていきます。
特に、部員の一人の斗真は最初は斜に構えた態度を取るような青年でしたが、大義くんとの関わりを通して心情や考え方が少しずつ変わっていきます。斗真役の佐野さんはこのような変化を表情等で繊細に表現されていました。
前半の高校時代のシーンはとても美しく、恋愛だけに留まらない、"何かに全力で向き合う"という意味での青春を感じられます。
鑑賞後に、"悲しい" "可哀想"等という感情よりも、"明日から自分も頑張ろう"と思わせてくれるような作品でした。
この作品とともに大義くんの生き方が、現代社会を生きるより多くの人達に届くことを願っています。
大義くんに出会わせてくれてありがとうございました。
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