劇場公開日 2022年1月7日

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「やっぱり現金だよね☆」マークスマン MARさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0やっぱり現金だよね☆

2022年1月11日
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妻を亡くし、粗リタイヤ状態の日々過ごす元海兵のジム。ある日、カルテルに追われる親子と出逢い、責任はなくとも、自身の関与で母親を亡くしてしまった少年ミゲルを親戚の元へ届けようと旅する物語。

物語としては、ジムとミゲルが悪人から逃れる旅の中で心を通わせ、最後は敵と直接闘うというもの。よくよく考えれば、叔父が原因であって、何の罪もない少年がこんなことになるなんて不憫すぎる。。

国境付近のメキシコ麻薬カルテル…恐ろしすぎる。広大な乾燥地帯と刺青のスキンヘッズ達…他の作品でも何度も観てきた光景だが、改めて絶対行きたくないですね。店員のおねぇちゃん…モーテルのおじさん…。。車修理のおじさんは難を逃れたのかな?

印象に残ったシーンは焚き火の場面。妻を失っているジムに対するミゲルくんの問い掛けが切ない。自分もいつか立ち直れるかを問いたかったのかな。。

そして驚いたのが直後の行動。私生活で問題を抱えていたジムの覚悟も感じ取れる場面ではあったが…そんなんするなら俺にくれw‼ミゲルくん…君もいつか働いて収入を得るようになったら、今日この日のことを後悔するで。。
…なんて言っちゃダメかw

また、アクションも良かったですね。バリバリ撃ち合うのも良いけど、静かに精神を研ぎ澄まし狙撃する渋~いジムも魅力的。ゲスなことするボスに、ミゲル少年が利かせた機転はゾクゾクしました‼

キャラクターのお気に入りは銃砲店のおじさん。絶対にダメだけど、あの粋な計らいは映画には必要ですよね(笑)

ともかく2人とも、とても辛い思いをし不憫だったが、それと同時に、生きる意味を見失っていたジムにミゲルが人生最後の贈り物だったのかな、なんて思えたり。

ジムとミゲルの交流や、カルテルとの闘い、そして思いの外メッセージもあった作品。年間ナンバー1をとるような作品ではないかもだけど、シンプルでありながらあらゆるバランスが取れていて、誰が観ても面白い作品に仕上がっているのではないかと。

MAR