「ゲイの苦悩を描きつつ、いい感じに青春映画に収まった快作」彼女が好きなものは 冬眠さんの映画レビュー(感想・評価)
ゲイの苦悩を描きつつ、いい感じに青春映画に収まった快作
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今絶世の美少年との声が高い神尾楓珠がゲイの安藤役に
そして若手女優で一番評価の高い山田杏奈が相手役のBL好きの三浦に挑んだ本作
中盤、ホモバレした教室内で小野の吐く正論に親友の高岡も言い返せない
このシーンは「はっ」っとさせられた。
そりゃいくら親友であっても身構えてしまうものは身構えてしまう
そして投身自殺未遂をした安藤が吐露したホモの苦悩は分かりきっていたことだけど
本人にとっては切実すぎる苦悩に変わりない
終盤、美術部の三浦が描いた画が表彰される事になり
壇上に上がった三浦がBL好きである事と安藤どんな思いでいたのかを告白するシーンにちょっとうるっときたり・・・
やめさせようとする教師を真っ先に壇上に上がり阻止する高岡(このあたりで高岡の好感度が振り切れる)
そして正論マン小野の意趣返しと動かない安藤を動かす発言は流石
物語ラストに安藤がSNSで長らく親交のあった亡くなってしまったゲイの友人の元へ
こういうラストもあるのだよという見せ方
まだまだゲイへの理解度が低い昨今の日本
序盤のベッドシーンに一種の嫌悪感を抱いてしまった自分が言うのもなんであるが
理解せずとも許容できればいいのではないかと勝手に思ったり
あと物語的には前田旺志郎演じる高岡の存在が安藤と映画を見ている者の救いになっていたなぁと
評価 4.4
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