モーリタニアン 黒塗りの記録のレビュー・感想・評価
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アメリカの闇では終われない
この映画を観て日本を思う時、被疑者の長期拘留や難民申請中の非正規滞在者への扱いを想起してしまう。
この作品が成立する根拠は、正確かつ詳細な記録に対する信頼である。公文書の破棄、改竄の罪の重さ・深さを思い知らされる。
裁判における無罪≠無実なんです。ただ、今回はそもそも適切な捜査・裁判がなされていない
裁判における無罪と無実は異なっていて、証拠がそろっていなければたとえ犯罪を起こしていても無罪になります。
この作品は正当な裁判手続きがないまま収監され拷問され自白させられ死刑にされそうになった主人公が最終的には釈放される物語です。
9.11テロに対して怒りが爆発したアメリカが正式な司法手続きを無視して容疑者を死刑にしようとしたのには驚きましたが、主人公がテロに対してどのように関与したのかは結局わからないままです。
手続きに問題はあったにしても彼は犯罪を犯していたと多くのアメリカ人は考えているようですね。
だからこそアメリカではこの作品を作ることができず、イギリスBBCが作ったのでしょう。
9.11テロの被害を受けたアメリカ、その報復としてアフガニスタンとイラク政権を打倒したのはいいが占領地で甚大な被害を受けたアメリカ。
正直なところ、平和な日本にいては作品の背景は理解できない気がしました。
安全のためならということなのだろうが・・・
真珠湾空襲の後、日系人が強制的に収容所送りになっていたことがあったが・・・
(罪ない人を云々と言うより、国防上、日系人絡みのスパイ網を寸断するのが目的だったとか)
テロ容疑で拘束するのはまだしも、拷問による自白と言うのが・・・
結果ありきで裁判と言えば、東京裁判も同じと思うが、変わらずにやってるんだなという印象。
途中の照明チカチカの映像表現は、鑑賞する上で注意喚起すべきレベル・・・ではないのか?
ちょっと気になった。
親の死に目に会えなかったのは、心中察するものがあるものの、エンドロールにて本人も幸福そうなのが救い?
また、このような映画、興行成績がいかほどのものか知らないが、上映されるだけ感謝。
(邦画に特別観たくなるようなものが、ほとんどない・・・)
ジョディ・フォスター健在
実話ということで、ラストにご本人登場するんだけど、そこの尺が長い…。そこまで要る??てくらい。
しまいにはボブ・ディラン気持ちよさそうに歌うのまで見せられて、ちょっと引いた。
それなら、いっそのこと、このご本人でドキュメンタリー撮れば良かったのに。
ドキュメンタリーに定評のある監督なんだし。
連行される直前に携帯の連絡先ぜんぶ消したり、怪しいから全肯定はできないかな、この方。
久々のジョディ・フォスター、シワは増えたが中年太りもせず、むくんでもなく、ストイックに自己管理徹底している感じが役柄にピッタリ。
グアンタナモ
グアンタナモ収容所の悲劇については写真なども含めて、良く報道されていたので、ある程度は知っているつもりでいた。
ただ、実話の映画化、しかもエンドロールに主人公が出てくると、自分の社会への意識の少なさを思い知らしめた(こういう、社会史実の映画化に関してはいつも感じることだが)。
しかし、ジョディ・フォスターは老けたな。自分の1歳年上だから還暦なので仕様が無いけどね。
The different aspect for 911.
This is worth to see. Since 911 occurred, over 21 years passed. Besides 3000 people casualties, chaos and nightmares caused innocent suspects sacrificed after many many years. That is also sad tragedy of 911.
911の違った側面。
これは一見の価値があります。911が起きてから21年以上が経過しました。3000人の犠牲者に加えて、混乱と悪夢によって、罪のない容疑者たちが長い年月の間、犠牲になりました。これも911の悲しい悲劇です。
よく耐え抜きました!
1 9.11同時多発テロが生み出した狂った正義感。それに巻き込まれた若者の姿と彼を巡る人々の動きを通して、アメリカの消えざる汚点を描いた社会派サスペンス。
2 テロがあった直後、ブッシュ大統領は、この責任は必ず取らせると国民に誓いを立て、テロの首謀者や大量破壊兵器を巡り、狂ったようにアフガンやイラクを攻撃。同時に、テロの関係者とされた多くの人々を拘束し裁きを受けさせようとした。主人公もその中の一人。
3 映画は若者、弁護士、起訴チ−ム責任者の 動きを散りばめながら展開していくが、次第にアメリカが彼に何をしてきたかが明るみとなる。真実が全て暴き出されたと思った瞬間、さらなる恐怖と狂気の事実が告げられる。
4 この映画には国の犯罪を暴く生真面目がある。そして、主人公を巡る弁護士と起訴チ−ムと機密の壁がせめぎ合う知的面白さもある。何より、国家権力に対する主人公の揺れる心の動きやへこたれない姿を真芯にした構成。そこらへんのバランスが良かった。
5 ジョディ・フォスターとカンパ-バッチは脇に回ったが、狂気の時代の中で、流れに棹さす良心を体現し、好演。主人公は強靭で折れない心と寛容な精神を持った本人を再現して魅力的であった。
6 最後、主人公が自由となった後の映像が紹介されたが、笑顔と伸びやかな姿に安堵を覚えた。
疑わしくは罰せず
とても硬派な人間ドラマ。法治国家の基本を守るべく闘う熱い人々(検察、弁護含め)の思いに胸熱。テロ直後にヒステリーになってたアメリカでも良心的な人がいるってすごい。ジョディ・フォスターも熱演だけど、ベネディクト・カンバーバッチも名演。
拷問は酷いと思ったけど、証拠がないだけで無罪かどうかわからないなあ、と個人的には思った。
ジョディ・フォスターがゴールデングローブ賞とったのにオスカーでは…
米軍は信じられない
モーリタニア人のアルカイダ疑惑がある青年を十数年も拘留しておく米軍の横暴さは許せない。と思う映画です。弁護士と米海兵隊の起訴担当の中佐が米国憲法に沿って主張しているシーンは感動です。
マジで?
後半30分、拷問の場面で思う。 ーマジで?
オバマ政権の措置にもう1度。 ーマジで?
さらに母親の最期に。 ーマジで?
そして弁護士の2人は本当に素晴らしいと思う。ペンダントを渡すシーンが感動でした。
見ていて辛い
アメリカは、中国に対してチベットなどの人権問題に強行姿勢を示しているが、人のこと言えた義理じゃないよね。
国家の犯罪に対しては、徹底的に隠蔽するのは古今東西どこも変わらないようですね。
9.11から既に20年経ちますが、テロは今でも続いている。
少なくとも、市民が巻き込まれる様なことがなくなることを願うばかりです。
この映画が、ハリウッドでなくイギリス製作というところも、自己反省ができていない象徴なのかもしれません。アカデミー賞にはノミネートすらされていないし…
アカデミー賞はアメリカ万歳映画しか評価されませんからね。
不自由では、誰も幸せにならない。。
モーリタニアン黒塗りの記録
これが本当に現実だとは。。
試練は乗り越えられる人に与えられるとか、聞いたこと有るけど。。
あの、エンディングを観ると納得してしまいそうになる。
そんなことは、あってはならないと私は思うから。。
自由=赦し
私は赦してないから、不自由なんだな。。
Happy Reading
結局は開示され再評価されるという、システムが正常に機能するか否かが如何に重要かが思い知らされる。911の理不尽に苦しむアメリカが法秩序を折り合うプロセスをよく示す良作であり、弁護士が語る「被疑者を弁護するのは自分達のため」という根本、検察が語る”someone, not anyone”といった姿勢、被疑者が語る許す意味など、絶対的な正しさが言い含められる。
多くの人が知るべき、恐ろしくて悲しい実話
グアンタナモ収容所の地獄。これが実話というのは本当に恐ろしいし、悲しくなる。だが、その地獄から救い出そうとする人達がいたこともまた事実。
その弁護士を演じるジョディ・フォスターの演技は流石の一言。ベネディクト・カンバーバッチ演じるステュアート中佐との対峙シーンは、観ていてゾクゾクした。
9.11がもたらした光と闇、映画を通じて、多くの人が知っておくべき実話だと思った。
難しいよな
177本目。
観れないのも覚悟してたけど、ラッキー。
最後のテロップに前のめり。
争点が人権になってからは、開放されるべきだと思い観てたけど、証言で疑念。
人はウソを付く。
訓練された人間ならば、欺くのは可能。
考えがあっちに行ったり、こっちに行ったり。
でも映画してるだけ、まだマシな国なのかも。
隣国じゃ、それ以上の事をやっているのだろうから。
映画化によって知る非道の真実
本作はゴールデングローブ賞を受賞しながらアカデミー賞にはノミネートもされていないという。アメリカ国家が犯している汚点を米国の映画界ぐるみで国に忖度しているかのようだ。自白を引き出すための徹底した拷問、それをアメリカの法が及ばないキューバに収容所を作り行う非道。こういう実態こそ映画化され多くの人々に知られる価値がある!
ひねくれ者がこの映画を観ると
レビュー評価は4つ星以上をあげている人がほとんどだ。ひねくれ者の私としては、もう素直に映画を見ることができない。斜に構えて観ざる得ない。
拷問により自白を強制された人の悲劇で、2時間以上も見せられるのは、たまらない。
9.11同時多発テロの首謀者の一味と面識があったことは事実だろう。どこまで関係があったかは不明だ。異常に長い勾留と拷問は論外で、即釈放すべきである。拷問までが長い。でも、このような映画を製作するアメリカの良心には、5つ星をあげたい。
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