「オフィシャル・シークレットとの二本立て決定です」モーリタニアン 黒塗りの記録 カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
オフィシャル・シークレットとの二本立て決定です
モーリタニアというと一番身近に感じるのはタコ🐙。いつもお世話になっております。モーリタニアンに蛸壺漁を教えたのはJICAの日本人。たった一人で派遣されたらしい。えらい❗
アメリカ軍の収容キャンプがなぜキューバ(社会主義国)のグアンタナモというところにあるのか?
普通の拘置所や刑務所とはどう違うのか?
ドイツ留学経験のある優秀な青年がなぜ9.11の主犯格に疑われたのか?(優秀であるが故なんだろうけど)
ジョディ・フォスターの素晴らしい演技にもかかわらず、難しい会話の多い前半は睡魔に襲われてしまった。
9.11はアメリカにとっては戦争認識なんだろうけど。
モーリタニアの青年を監禁して拷問することは民主国家とは全く別モノ。国家の有事と認識することにより大抵のことは正当化されてしまう恐ろしさ。
カンバーバッチ扮する海兵隊検事であるスチュワート・カウチ中佐が、有罪にするには確固たる証拠が必要だと、人権派の弁護士以上の生真面目さと良心でとても好感度アップ。クーリエ:最高機密の運び屋では拷問される側で凄いダイエットだったのもよくわかる。
尋問の記録 MFR。あんなに黒塗りじゃ、全然わからない。わかるのは恐ろしいということ。
長い拘置期間中の過酷な尋問(拷問)に耐えられたのは彼個人の強さによるところが大きく、大抵の容疑者は耐えられないと思う。実際の本人の映像を見て、あぁ、この明るい人だから耐えられたのかなと思った。信仰心も大きい。最後のご本人映像に救われた。モハメドゥ・オールド・サラヒよくぞ死なずに生還してくださった。獄中の手記がナンシーの手に渡らなければ、解決できなかったし、この映画もない。
拘禁による幻覚?のシーンは映画における重要な表現手法で見せ場でもあると思うが、キャットウーマンみたいなかぶりモノの女性軍人を使った色仕掛け(性的暴行)が実際あったか???単なる幻覚か???
母親を逮捕して囚人に集団レイプさせると脅すなんて、なんてケダモノ!
サラヒ役のタハール・ラヒムはフランスのアルジェリア系のイケメン。ニューヨーク親切なロシア料理店でも主役だった。当初、オフィシャル・シークレットのメインキャストに決まっていたらしい。
事実に基づく内容で、スジに起伏が乏しいので、映画としてはあまり面白くはないが、ジョディ・フォスターが引き締める。
ジョディ・フォスターが出てるけど、これはアメリカ映画ではなく、イギリス映画。