劇場公開日 2021年10月29日

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「誰でもいいわけではない」モーリタニアン 黒塗りの記録 アルバさんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0誰でもいいわけではない

2021年11月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

どうしたらあの環境、状況で正気を保てるのだろう。

彼にはアラーがいたけど、私からしたら神が絶対に正しいわけではないと思うし、法律が全て正しいとも思わない。
罪になることはやっていない、という、自分を信じられる精神的な強さがあったからかな?

もう一つ、ラストの映像からわかるけど、明るい人だ 笑
だからかな?

とにかく、強い、ぶれない、柳みたいなしなやかさを感じた。生きていくこととチャンスを掴むことへの情熱と頭の良さを、持った人たちがたくさんアンチアメリカの国にはいるんだろうな、とも思った。

裁判に勝ったのにその後7年間も拘束され続けるなんて、その段階で私なら絶望しちゃいそう。

これが事実の世界とは、アメリカ、恐るべし。

大義の為なら個人の命なんか二の次なのかな。

ただ、そんな中でカンバーバッチさまの「誰でもいいわけではない」とおっしゃった一言に救われた気がした。

誰でもいいから疑わしきだけで犯人、死刑だなんてたまったものではない。実際、現実はきっともっと厳しかっただろう
けど、人権擁護弁護士が本当に正しい人を救ってくれるのは素晴らしいと思う。

弁護士って、たまになんでこんな人を救おうとするの?と思ったりしてしまうが、人間ひとりひとりのやってきたこと、やらなかったことを法の下に明らかにする,というやはりすごい仕事なのだと改めて思った。だから、弁護士さんには余計にお金儲けだけでなく、名誉や知名度のためでなく、法の下のジャスティスのために仕事していただきたい。と祈る。
神も法も信じないとかいいながら、やはり最後のよすがはそこなんだよね 笑

ジョディー・フォスターとカンバーバッチ様の共演は嬉しかった。相変わらずお美しい、ジョディー・フォスター。

アルバさん